ErogameScape -エロゲー批評空間-

ゲーム名
はつゆきさくら
ブランド名
SAGA PLANETS
得点
34
おかず得点
(まったく使えなかった)
一言コメント
素点は79点だが前代未聞の真似をやらかしている。萌えゲーとしてはかなり致命的な欠点で、私はどうしても許せなかったので50点を減点した。これから購入を考えている方はかなり大きな地雷があることを覚悟して欲しい。これ以上はネタバレになるので詳しくは長文感想で。長文感想では先に50点を減点した理由を書き、後に素点を79点とした理由を書いている。 → 長文感想(31531文字) (ネタバレ注意)
投票数
19票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
DRACU-RIOT!
ブランド名
ゆずソフト
得点
75
おかず得点
(あまり使えなかった)
一言コメント
シリアスが問題だらけなのは他の方も指摘しているところだが、この作品最大の問題はヒロイン達と過ごす日常部分にある。この作品を退屈だと感じるのは、学園生活に全くリアリティが感じられないこと、主人公やヒロインが抱える背景やそこから生まれる懊悩が適当に書き流されていること、そして何よりもキャラ同士の関係が薄っぺらく感じられてしまうことにあるのではないか。その具体例は、ネタバレを避けるため、長文感想に記述する。 → 長文感想(4851文字) (ネタバレ注意)
投票数
7票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
プリズム◇リコレクション!
ブランド名
Clochette
得点
75
おかず得点
(まったく使えなかった)
一言コメント
カミカゼが持つ特徴をあらゆる面でパワーアップさせた労作ではあるのだが、その進化は余りにもバランスを欠いて恐竜的なゲームになってしまった。長文感想では多角的に作品を擁護しようと試みたものの…… → 長文感想(26464文字) (ネタバレ注意)
投票数
6票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
キミへ贈る、ソラの花
ブランド名
Cabbit
得点
90
おかず得点
一言コメント
シナリオ系エロゲが培ってきたものを磨き上げ結晶化した現時点での集大成。あらゆる点で隙がなく、わけても設定・プロットの練り込みは冠絶する。泣きゲーの系譜に連ねられるだろうが、泣きゲーにありがちな押しつけがましさがなく、物語全体を貫くテーマに答えを出し飛翔する様は息を呑む美しさ。ハッタリでない感動を与えてくれる。長文感想の冒頭2500字程はネタバレ無しで未プレイ者に向けた購入検討用の情報。 → 長文感想(82818文字) (ネタバレ注意)
投票数
5票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
翠の海 -midori no umi-
ブランド名
Cabbit
得点
84
おかず得点
一言コメント
この作品が投げかける重大な問いかけは、しかしプレイヤーの心には届かなかった。 → 長文感想(4191文字) (ネタバレ注意)
投票数
4票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
SISTERS ~夏の最後の日~
ブランド名
Jellyfish
得点
83
おかず得点
(かなり使えた)
一言コメント
伏線は完全に回収される。綺麗にまとまった小品。 → 長文感想(2432文字) (ネタバレ注意)
投票数
4票
総プレイ時間
5時間
面白くなってきた時間
1時間
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
魔女こいにっき
ブランド名
Qoo brand
得点
74
おかず得点
一言コメント
恋だ恋だといいながら、結局恋が描けていない → 長文感想(12406文字) (ネタバレ注意)
投票数
4票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
箱庭ロジック
ブランド名
Cabbit
得点
85
おかず得点
(それなりに使えた)
一言コメント
萌えゲの文法で推理アドベンチャーを書いてみました、という作品。ヒロイン達と楽しくお喋りしながら彼女達の素顔を知ってゆく楽しみと、作品舞台に仕掛けられた謎に迫ってゆく楽しみが相互に補完しつつ一体化している。プレイヤーが引っかかる点を主人公が放置せずに追いかけ、イベントも豊富なため、最後まで飽きさせない。反面、萌えゲの域は超えず、恐怖に追い詰められるような展開や想像を上回る大どんでん返しもなく、設定の詰めも甘いのは物足りなくもある。プレイ時間は20時間程度、CGは高クオリティを維持しつつ82枚+SD絵4枚と、このブランドにしては頑張ったボリュームだが、謎解きと6人ものルートをさばくために、「ヒロインが主人公に惹かれてゆく過程」がバッサリカットされており、イチャイチャも少なめ。「不都合もある世界を生きること」「母親」というテーマが作品を貫徹し、よく描かれていた。 → 長文感想(23229文字) (ネタバレ注意)
投票数
3票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
幼馴染と十年、夏
ブランド名
夜のひつじ(CIRCLE)
得点
76
おかず得点
一言コメント
枝梨ちゃんは可愛いしイチャイチャとしては素晴らしい。が、「幼馴染」と聞いたときに多くの人が想像する甘ったるさは1/3。 → 長文感想(3525文字) (ネタバレ注意)
投票数
3票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
古色迷宮輪舞曲 ~HISTOIRE DE DESTIN~
ブランド名
Yatagarasu(八咫鴉)
得点
76
おかず得点
一言コメント
おそらく限られた予算・時間で頑張って作ったんだろうなあと思う作品。確かに粗は多いが情熱を感じる。このライターの次回作が見たい。【長文感想目次】1. 購入検討用情報(ネタバレなし) 2. Hシーン詳細(ネタバレなし) 3. 感想(ネタバレあり) → 長文感想(9336文字) (ネタバレ注意)
投票数
3票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
すきま桜とうその都会
ブランド名
propeller
得点
74
おかず得点
(あまり使えなかった)
一言コメント
とにかく作者の自己語り・言い訳が多すぎる。プレイヤーは女の子のささめきを聞きたいのであってオッサンの情けない繰り言を聞きたいわけではない。 → 長文感想(3369文字) (ネタバレ注意)
投票数
3票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
強盗、娼婦のヒモになる
ブランド名
Loser/s(CIRCLE)
得点
66
おかず得点
(まったく使えなかった)
一言コメント
エセ心理学でクールに他人を支配しちゃうぜーって『LOST+BRAIN』などと同系統のエロゲ。◆んー。コンビニ本レベルの雑学・ヨタ話をさもまっとうな学問のように語ることは他のゲームもやってることではあるけれど、そのコンビニ本レベルの雑学ですら間違いだらけってのは流石にどーなんだ。マズローが主張した最後の欲求は「自己実現の欲求」であるし(このゲームが言う『自己保存の欲求』はむしろマズローが言うところの最初の欲求に近い)、ロースクール卒業者の司法修習は2年じゃなくて1年だし、検察の仕事も誤解してる。『探し屋トーコ』のように文章力や情熱、同人らしい拘りで魅せてくれるわけでもないんだよなあ。よーするに物語として楽しめるだけの下支えがなってません。インテリぶりたいならもー少しちゃんと勉強して下さいよー。あ、絵は好みでした。
投票数
3票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
のーぶる☆わーくす
ブランド名
ゆずソフト
得点
86
おかず得点
(だいぶ使えた)
一言コメント
派手さはないが音楽・キャラクター・シナリオ・システム・演出のどれを取っても高水準な傑作。単なる萌えゲーではなく中身も深い。 → 長文感想(13389文字) (ネタバレ注意)
投票数
2票
総プレイ時間
20時間
面白くなってきた時間
1時間
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
九十九の奏 ~欠け月の夜想曲~
ブランド名
SkyFish
得点
83
おかず得点
(まったく使えなかった)
一言コメント
「無印Fateと同種の面白さを目指した伝奇作品。ただしFateに比べ設定が煮詰まりきっており構成力・文章力が格段に高いものの、物語の規模や外連味は大きく劣る」とでも評価すべきであろうか。今の時代の風潮に合っているとは到底言えない作品である。しかし、このゲームには確かにエロゲー新時代の萌芽が感じられる。それが人々に受け容れられるか否かは別として……。 → 長文感想(14715文字) (ネタバレ注意)
投票数
2票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
恋×シンアイ彼女
ブランド名
Us:track
得点
82
おかず得点
一言コメント
きっと、何か切実なものを描こうとしたはずなのです。ですが、それはライターの力量不足やエゴといった要因により、切実なものにはなりきれませんでした。この作品はいわば「残骸」ですが、その「残骸」を楽しんだ記録を残したいと思います。 → 長文感想(25256文字) (ネタバレ注意)
投票数
2票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
金色ラブリッチェ
ブランド名
SAGA PLANETS
得点
80
おかず得点
一言コメント
真っ直ぐな正統派お姫様であるシルヴィ、口は悪くも懐いてくれる善良なミナ、年相応の愛らしさと隙がありつつ"大人"なエルの王室三人組が大好きになれました。反面、ともすればシリアスは内省的・受動的な方向に流れてしまい行動に繋がらなかったこと、理亜に「生きた」感じがしなかったことが残念です。 → 長文感想(2823文字) (ネタバレ注意)
投票数
2票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
Marguerite Sphere -マーガレット スフィア-
ブランド名
Meteor
得点
68
おかず得点
(あまり使えなかった)
一言コメント
ネタバレコメントを表示する
「Clover Pointの否定」がテーマかもしれないゲーム。
長文感想(14142文字) (ネタバレ注意)
投票数
2票
総プレイ時間
21時間
面白くなってきた時間
1時間
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
シンフォニック=レイン 普及版(非18禁)
ブランド名
工画堂スタジオ
得点
99
おかず得点
一言コメント
(長文感想未完) → 長文感想(8247文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
キサラギGOLD★STAR
ブランド名
SAGA PLANETS
得点
99
おかず得点
(それなりに使えた)
一言コメント
読み込むほどにテーマの美しさと内容の奥深さに魅入られていく傑作 → 長文感想(25308文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
総プレイ時間
20時間
面白くなってきた時間
1時間
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
汐見崎学園演劇部 恋❤︎ぷれ ~あなたといちゃいちゃろーるぷれいんぐ!~
ブランド名
Meteor
得点
86
おかず得点
(かなり使えた)
一言コメント
テキストレベルの高い萌えゲー。鮎香シナリオの完成度たるや圧巻。 → 長文感想(1419文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
総プレイ時間
32時間
面白くなってきた時間
4時間
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
world rewinder(非18禁)
ブランド名
言ノ葉迷宮(CIRCLE)
得点
85
おかず得点
一言コメント
主人公がとってもいいヤツ。良くも悪くも子供っぽい幼馴染の感情をいつでも受け止めてやり、彼女に頼まれ事をされれば全力で応えてやり、彼女が苦しそうな顔をしていると心から心配してやる。競馬場で幼馴染に投げかける言葉も格好良く、こんなに素晴らしい主人公から大切にされている幼馴染に思わず嫉妬してしまった。 → 長文感想(4049文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
あの晴れわたる空より高く
ブランド名
Chuablesoft
得点
84
おかず得点
一言コメント
素人目にも「あ、これ付け焼き刃じゃない」と思えるだけのオタクなロケット工学知識が、王道の部活青春モノに乗せて流れる様が心地良い作品。キャラクターやストーリー展開はテンプレながらもツボを押さえており、かつそれらがひたすらに、オタク知識を噛み砕いて説明するための素材として機能しているのは良い意味で「教科書的」。勉強になった。――しかし、この作品は「最後に肝心なのは技術以上にヒト」というテーマを据えておきながら、ヒトを描く段になると急に精彩を失ってしまう。オタク知識をプレイヤーに理解させる為に逆算されたストーリーは楽しかったが、ロケット打ち上げというストーリーの目的から逆算されたヒトの豹変、泣き落とし、強引な「感動シーン」は見るに耐えなかった。ヒトをもう少し丁寧に描くか、オタ知識披露にだけ注力すれば傑作にもなりえただろうに、残念。 → 長文感想(2409文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
PRIMAL×HEARTS
ブランド名
ま~まれぇど
得点
82
おかず得点
一言コメント
プレイ時間約20時間(共通6~8時間、個別3時間×4程度)、非デフォルメヒロイン絵77枚、立ち絵のあるキャラ8人といった数値から分かるとおり、ゆずソフトやClochetteなどのタイトルと比べて、やや小さい作品。数値では表せないが演出も弱いと感じた。しかしシステムは使いやすく、CGの崩れも少なく、Hシーンは各キャラ6~7用意されており、シナリオは孔明と呂布をハイブリッドしたような主人公が様々な問題を解決していくという痛快劇で、「ストレスなく物語を楽しみ気持ち良くヌく」というコンセプトがよく体現されている。ただし主人公マンセーはかなり強めで、ヒロイン達は主人公にスキスキ言って若い身体を提供するだけの、中身のないコムスメ的な立場に置かされたきらいが強い。対等な男女の恋愛が見たい方、身体だけでなく精神的にも与えてくれるヒロインを望む方には、やや不向きかも。 → 長文感想(4820文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
スイートロビンガール -Sweet Robin Girl-
ブランド名
Chuablesoft
得点
81
おかず得点
一言コメント
いいオッサンが少女……というか女児と恋愛する違和感に『これは童話(のようなもの)』というエクスキューズが利いています。ただし恋愛の機微の描写は童話らしくほぼ皆無。世界名作劇場のヒロインによからぬ妄想をした人(レミ@家なき子とかエポニーヌ@レ・ミゼラブル辺りが好みです。ゲヘヘヘ)に向いているかもしれません。雰囲気とBGM、プロットは完璧なのですが、ライターさんの力量により出来上がったお話は月並みくらい。関谷さんの絵も好みが分かれるかも(私は大好きです)。中○○くらいに見えるフィオナ・エレンは大人より優秀なので、思春期少女に包まれる幸せがあります。高学年くらいに見えるメグはその通りの精神年齢なので、そんな子と同じ目線になって心も下半身もぶつかり合う感じ。スモッグを着ててもおかしくないプリスには、ご近所の幼女を騙してヤっちゃうような背徳感が。 → 長文感想(2883文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
夏のひめごと。
ブランド名
おてもと屋(CIRCLE)
得点
81
おかず得点
一言コメント
外見年齢11歳程度の少女達とエッチする動画集。選択肢はなく、プレイ時間は30分ほど。少女達の服装を子供服、スク水、全裸から選べる。プレイ内容は1.わかばと正常位 2.わかばがお掃除フェラ→顔にぶっかけ 3.わかばと駅弁 4.わかば&ふたばのフェラ→ふたばがゴックン 5.ふたばと騎乗位 6.わかばの上でふたばと後背位 7.ふたばの隣でわかばと正常位 8.二人の裸体を並べてぶっかけ◆髪の質感や肌の肌理が非常にリアルで尻穴も見れる。背景、体の動き、おっぱいやお尻の揺れ方も自然で、少女達の表情さえもが「あ、この年頃の子って(エッチ時は知らないが少なくとも日常で)こういう顔するよな」と思わせてくれる。脳を「騙す」のがあまりにも容易なプレイ体験は冠絶しており、10年後ですら同等の作品が出てくるかどうか……。◆ただしテキストは「おちん○ちょうだぁい」で、作った声色も露骨。あくまで映像のみが究極。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
フリフレ2
ブランド名
Noesis
得点
81
おかず得点
(それなりに使えた)
一言コメント
菫の容姿・性格がドストライクだったことを差し引いても、前作『フリフレ』より格段にテキストが上。◆前作ではお互いが何処に惹かれているか見えなかったが、今作では一見兄妹かつセフレという奇妙な同棲関係を描きつつも、実は二人が家族愛を渇望していること、そしてそれを満たし合っている様まできちんと滲ませている。この点だけでこの作品はオンリーワンの輝きがあるとさえ言える。◆ただ、前作同様禁断のセックスの背徳感については殆ど描かれず、鬼畜ルートは単に菫の転落を描くだけでネチネチした鬼畜さすらない。全体的に三文芝居をみてるような安っぽさも×。◆また、菫は良い子ではあるのだがDQNレベルのアホで、言動の端々から窺える浅薄さ、また彼女のアホさを体現したような素人っぽい声も著しく好みが分かれそうだ。個人的にはそこがたまらなく好みだったのだが、ヒロインを偶像視する方にとってはトラウマになりかねないほどひどい。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
黄昏のシンセミア
ブランド名
あっぷりけ
得点
81
おかず得点
(あまり使えなかった)
一言コメント
全てが高水準。だがお仕着せを感じる部分も。 → 長文感想(1033文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
Maggot baits
ブランド名
CLOCKUP
得点
79
おかず得点
一言コメント
ネタバレコメントを表示する
規範や倫理・信念といったフィクションではなく、それらを信じる熱量が産む、行動や結果の積み重ねこそが人間だと訴える作品。ヒロインの倫理は警官に適当にあしらわれたことが判らないお花畑から生まれ、主人公の信念はそもそも言葉の誤解から生まれた上否定される。そうした、人が無意識のうちに縋っているフィクションのひん剥きがエロとしても効果的に使われていて、のーみそお花畑なヒロインが失禁させられた挙げ句文字通りグチャグチャにされたり、知的な美女ウィルマたそが転落したりという様は見ていて気持ち良くなれます。◆アメリカ&ユダヤ娘を並べて壊し、坂口安吾や三島由紀夫を持ち出す辺りに、村上隆的な「敗戦国日本とそのサブカル」の自意識もちらほら。規範折れてもがく姿はきっと日本の暗喩。◆声優さんの演技がやや追い付いていない。特にヴァレンティヌスは声優さんがきっといい人なので、狂気を表現しきれなかった感じ。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
わーすと☆コンタクト ~死神彼女と宇宙人~
ブランド名
non color(CIRCLE)
得点
79
おかず得点
一言コメント
子供時代は楽しむのも悲しむのも全力だった。そんな幼心を直撃する作品。お話は一見不条理ギャグで、子供の頃だれもが興味を抱いた「宇宙人」「変身ヒーロー」「死神」といった存在が現実に存在したらいかにはた迷惑か、ちょっとオトナの視点で(主人公は高校生だから)笑ってみせるのが基本線。しかし、そうした笑いが実は主人公のある悲しみと後悔に根ざしていることが段々明らかになっていき、最後に優しくそれらを溶かしてゆく構成は真に見事と言う他ない。AIRとか水夏とかあの辺に位置づけられる作品なのだろうが、なんてことのない言葉が実は後半深い意味を持ったりするところはだーまえイズムに近く、非日常と隣り合わせの日常という感覚は水夏のそれに近い。言葉遊びが楽しく、中学生の頃プレイしたら信者になったかも。惜しむらくはエロシーンが薄い。無口ロリ巨乳とかお兄ちゃんに執着する妹とか、素材は良かっただけにちょっと残念。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
ぴゅあよめ
ブランド名
LaBit Soft
得点
78
おかず得点
一言コメント
ふんわりとした現役JK幼妻が、懸命な熱意で舌っ足らずに「あなたが好きなの」と何度も囁きかけ、「あなたと幸せになることだけを考えてるの」と、その言葉を証明するかのように快楽の応酬に没頭していく様は、確かに「ぴゅあ」。メーカー処女作だから、その表現にはやはりたどたどしさもあるのだけれど、それすらも「あなたのことが好きだから、私エロゲヒロインをやってみるね。下手だと思うけど……」という素人っぽい初々しさに通じる。これはメーカーが意識してやったことだろうけど、狙い通り決まっていたところが末恐ろしい。◆システムはセーブ等がシステム画面である点を除きほぼ完備。ゲーム画面のサイズは無段階調整ができ、バックログからの音声再生ではその音声時の画面表示も再現してくれる。音楽は単調で数も少なく立ち絵もイマイチな反面、CG24枚(内HCG15枚、SD絵5枚)Hシーン10コマは頑張ったと感じた。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
フレラバ ~Friend to Lover~
ブランド名
SMEE
得点
77
おかず得点
一言コメント
シチュエーション萌えは素晴らしくエロも良。しかし、主人公はヒロインそのものではなく童貞の妄想的な「可愛い彼女を持ったリア充生活」を求めていることが言動の端々から窺え、ヒロインはそれを実現する為のお人形さん。時折制作者の青臭い説教が入り、会話パートはゲーム性皆無でヒロインの内面や個性も見えてこない。【ゆずゆ】女のエグさを知って男嫌いになりました、というよく分からない子。本作で最も可愛く、そして最もお人形のようだった。【理奈】自分の悩みを誰にも打ち明けず、主人公に依存するだけで終わった彼女。それでいいの?【陽茉莉】兄妹のように育った相手への感情を完全に白紙に戻し、関係をゼロからやり直したと嘯くが、普通無理だろう【岬】彼女は普通に可愛かったのだが、主人公が「愚かで無理解な他人に対峙する俺」という中二病に酔う。◆前作や前々作のようにコミカル中心なほうが、作品の痛々しさが隠れて良かったのではないか。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
ChronoBox -クロノボックス-
ブランド名
NO_BRAND
得点
73
おかず得点
一言コメント
メロドラマ:登場人物の行動から人生や人間性について深く考えさせるというよりは、衝撃的な展開を次々に提示することで観客の情緒に直接訴えかけることを目的とする。扇情的だがドラマの中身が薄い(Wikipediaより) → 長文感想(893文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
ひまわり
ブランド名
ぶらんくのーと(CIRCLE)
得点
73
おかず得点
一言コメント
青/赤の選択肢の答えに明の意志を感じました。 → 長文感想(1064文字) (ネタバレ注意)
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
身代わり少女(非18禁)
ブランド名
海底水槽(さかながさかさかな)(CIRCLE)
得点
70
おかず得点
一言コメント
WOLF RPGエディターで作られたフリーの、いわゆるホラー脱出ゲーム。難易度はそう高くなく、ノーヒントでも50分ほどで全てクリアできた。どうしてもクリアできない場合、作者のホームページに攻略のヒントや解答まで書いてある親切仕様。◆主人公の幼女が5歳なのに伯父さんの年齢が48歳だったり、幼女が母親を知らなかったりするのが疑問だったがそれにはちゃんと意味が……。それを知ると「娘はやれんぞ」とか「見ちゃダメ」とか父親との同衾が途端に生々しさを帯びてくる。制作者狙ってるだろ。◆EDは3つ。個人的にはED2での伯父さんの台詞が優しくてお気に入り。ED1は喋りすぎだと思う。死生観を扱った作品とも言えるかもしれない。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov
ゲーム名
Summer Girl ―夏の少女とボク―(非18禁)
ブランド名
mint wings(CIRCLE)
得点
68
おかず得点
一言コメント
ネタバレコメントを表示する
プレイ時間20分程度。「夏」「ひまわり」「セミの声」「黒髪ロングの白ワンピース少女」「線香花火」等々、15年前の鍵系作品を彷彿とする要素満載。が、独自のモノが見あたらず、表層をなぞっただけのように見えたのは私が汚れたオトナになってしまったからかもしれない。とはいえテキストはちゃんと書けていたし、立ち絵は可愛らしく、音楽CG演出といった部分も同人ぽさが感じられないくらいしっかりしていたので、「完成度」という観点から真摯さの感じられる作品。あ、でもメニューバーからテキスト速度が変えられないのはちょっと辛かった。◆最後に思い出を妻に語るシーンは、十中八九分かって貰えないだろうなと思い少しビターな気分に。こういう話って「女にゃ分からねぇよ!」の類だと思うのだ。制作者がそれを狙ったのか、妻と思い出を共有できちゃう夢物語を意識してたのかは分からなかったけれど。
投票数
1票
投稿日時
ユーザー名
dov