オープニングの真意
一言感想、長文感想を一通り目を通したものの、一つの重要な点を指摘している人がいらっしゃらなかったので、その点だけ補足したいと思います。それ以外の点については、優れたレビューを書いてくださった方がいるので、そちらを参照されるべきかと。
本作のオープニングにおいて、次のような文章が表示されます。
「あなたを好きになりました」
「日記を買いました」
「物語がはじまりました」
これを見ればたいていは、
「ああ、ヒロインが恋をして、日記を買って物語が始まるんだな」と解釈します。
しかし、です。ゲームを一通りプレイし終わって、ふと気づきます。
「あれ? そういえば、ヒロイン含めて、誰も日記買ってねーじゃん」
これはどういうことでしょうか? ここで、このゲームについての最低限の事実を確認します。
魔女こいにっき・・・・・・このエロゲー、もしくはエロゲーという概念そのもの。
桜井たくみ・・・・・・客観的に見た、エロゲプレイヤー(私たち)そのもの。
この点を踏まえたうえで、もう一度先の文章を読み直してみましょう。
「あなたを好きになりました・・・・・・日記を買いました・・・・・・ああああああああああっ」
ここまでくればお分かりかと思いますが、そうです、最初の解釈はミスリードなのです。
この文章は、単に「ヒロインが恋をして日記を買うみたいな導入になりますよー」ということを意味している、と思わせておいて、実は「ヒロインが主人公を好きになって日記を買ったんじゃない。お前が、このゲームのヒロインを好きになって、この魔女こいにっきを買って、物語(ゲーム)が始まったって意味なんだよ(やっと気づいたかバーカ)」ということを表しています。
シークレットエンディングの真意まで理解したうえでオープニングを見返した結果、
「ああ、そういうトリックだったんだなあ」と、感心したので、それを踏まえて点数高めにしました。
追記 シークレットエンディングの真意のわかりづらさに関しては、新島夕氏に責任の一端があることは間違いないでしょうが、自らの理解力不足を棚に上げて、シークレットエンディングを批判、中傷するようなレビューを書くべきではない。