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nananasutaさんのジサツのための101の方法の長文感想

ユーザー
nananasuta
ゲーム
ジサツのための101の方法
ブランド
公爵(デューク)
得点
89
参照数
93

一言コメント

このゲームは虎菱拓司の物語。虎菱拓司の思考を介して見る世界。それはあまりにも夢と妄想と現実の境界が曖昧。ファンタジー。しかし、現実の認識の曖昧さ、誰も知ることが出来ない死の世界は、私達プレイヤーの世界と共通する。この共通が、ゲームと現実の境界を曖昧にし、虎菱拓司の妄想にプレイヤーをのめり込ませてしまう、場合もあるかもしれない。たとえどんなに電波要素が強くても。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

こんなタイトルのゲームしてる人間なら軽く一度は思うであろう(偏見)「死んじまおうかなぁ」という答えの無いお気持ちの内心を、TVのコメンテーターにファッションだと言われ、なんなら自殺波動にあてられ軽く狂ったカンナちゃんに論破されてしまう気恥ずかしさ、そして気持ちよさ。
序盤は特に皮肉が効いている部分が多く面白い。

後半になるにつれて電波で不可解になってくるが、悪く言えば個別ルートはコピペっぽいとか言えてしまうが、それもまたこのゲームの魅力になり得てしまう…。そんな良さがある。

虎菱拓司は創造の神(?)だから、きっとゲーム内ではルートは違えどヒロイン全員救済してる、ような気がする。
それが虎菱拓司の世界、妄想…。という、私の妄想…。