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Keykimuさんのジサツのための101の方法の長文感想

ユーザー
Keykimu
ゲーム
ジサツのための101の方法
ブランド
公爵(デューク)
得点
74
参照数
291

一言コメント

電波ゲー!

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

一言でいえば電波ゲー。これに限ります。
プレミアゲーですが、正直値段に見合う内容ではないです。
シナリオもキャラで分岐はするものの、エンディングはすべて同じで短いです。
これは古いから仕方ないのですが、スクロールでテキスト進められなかったり、カーソル移動が極端に遅くなったり、
バックログがなかったり、セーブデータが7個しかなかったり、ディスク入れないとBGM流れなかったりと今のゲームに慣れている人にとっては不便なところはかなり多いです。
これまで悪い点を挙げましたが、いいところもあります。
テキストはすごくいいです。
特に周りの人間が狂っていく過程の描写がうまく、螺旋回廊あたりに似ていました。
また、同じテキストを何回も使うことでその部分が強調されより狂気じみているように感じられました。
作中では情報量が少なく伏線や解決できない点が多いが、この作品においてはそれは特に意味はないのかもしれないですね...
下に疑問点を挙げます。
・拓司とは何者だったのか。
・拓司にとって本当の現実はどこだったのか。
・「記憶」の世界で最後に救済されるが、なぜそれが救済になりその後どうなったのか。
・死の保健室、早桃が言う天使とはなんだったのか。
・ドルチェとは…
挙げればきりがないです。
また、絵もうまいわけではないのですが、作品と合っていて過激な描写はインパクトがある絵が多いです。
また、OPとEDもいいです。OPには語り部があり、EDは作品と正反対な曲調と歌詞なのですが、面白くていいです。
タイトルは意外性があり、最初はそのままジサツするためにひたすら試していくゲームなのかと思っていましたが、そうではなく意外でした。
また、PKGにドルチェが書かれているため作品において重要なキャラなのかと思いましたが、早桃ルートでしか登場せずその出番も少なかったです。
このゲームは雰囲気を楽しめれば十分だと思います。