ちょっと引くくらい少女趣味のヒロインたちと、彼女たちに生命を吹き込んだシステム面が絶妙なバランスで絡み合った良作
グラフィック(14/20)
オダワラさんが一番良かったかな。後のお二方は何というか、シーンによって胸の大きさがマチマチで戸惑うこともある日々だった。エロゲではよくある現象なんだろうけど、スーパーマリオじゃないんだから、気軽に伸びたり縮んだりしないでほしい。
ストーリー(37/50)
序盤から伝家のガーリートーキングが隙あらば炸裂する感じで、どうも彼女たちは王子様やアイドルにでも出くわしたのかというくらいのポヤポヤぶり。すみれちゃんなんか凄いよね。ポエムとかネタなのかと思ったらガチで詠むもんね。吟遊詩人だよね。吟遊詩人ではないけど。
こんな感じでちょっと少女感が強すぎて、どっか浮世離れしたヒロインたちの足を地につけたのがマップ移動システム。例えば。放課後になればフワフワした彼女たちも帰巣を果たすべく動線を辿っているのが読み取れて、生物らしさを感じさせる。例えば。主人公とその愉快な仲間たちのコミュニティを離れたところでも主人公もヒロインも別の交遊を持っている描写がなされている。しかも仲が良い子たちに留まらず、ちょっと微妙な距離感の知り合いとの絡みもあって、何ていうか、本当に作品世界内の学生生活をリアルに読み取れる。
多分、少女趣味テイストごりごりだと途中で飽きてきて、まぶたがメルティーモーメントしてたと思われるし、逆にシステム面で遊びすぎてたら、主人公置いてきぼりで疎外感を感じたかもしれない。だから本当に良いバランスで互助的だったんだろうと思います。土産に貰った海外のクソ甘いお菓子が、ちょっとカビてて苦味が出てて、噛んでみると丁度よい甘みになっていたみたいな……ヒドイたとえだあ(呆然)
シナリオ面にもう少し触れると、ちょっと操・葵の両シナリオのエンドは何とも言えない気持ちになりました。折角システム面で横の広がりってのを見せてくれたのに、主人公とヒロインふたりだけの関係で閉じてしまいそうな締めはどうなのかな。ゲームがゲームなら嫌いじゃないですけどね、こういう排他的というか退廃的なスメルの香ばしいエンドは。けど今作ではちょっと合わん気がする。特に葵ちゃんはちょっと怖さすら感じましたね。小動物への慈愛まで薄れているんだとしたら……まあ僕の考えすぎだろうけど。
スケベ(14/20)
胸が可変式なのはまあ、もう上で触れたので詳しくは言及しませんが、尻のことは言います。もうちょっと肉感的に書いて欲しかったな。ていうか、らっこさんもうちょっと尻上手かったような記憶があったような無かったような。まあ要約するとあんまエロくなかった。サブにもシーンがあったのは良かったけど。
音楽(8/10)
日常は落ち着いてて寝つきやすそうなBGM。OPは作品に合った可愛い曲。
合計(73/100)