うーん…
なーんか前作エヴォリミットといい、ちょっとパンチに欠けるかなあ…
まだエヴォリミットは、これ以上進化したら、ヒトでなくなる、という縛りがあったので
まあ納得出来ましたが(それを放棄したと思われるEDもありますが)
今作は突っ込みどころが満載で。
・ 刹那が存在理由を見出せないまま、ある程度まで勝ち進んでいくのですが、設定上そんなに
無敵の存在ではないでしょうに。
・ 本当の存在理由が語られるのはリリス√のみで、ラジエル、空見√では存在理由に到達
するまでが突然すぎて意味が十分伝わらない。且つ「理不尽の弾劾」が存在理由って何故?
それに時の氏神がジョーカー極まりない。出した時点で勝ち確定ってのはどうかと。
某怒りの日では、各々能力はチート極まりないが、相性、成長って要素を用いて面白く
させていただけに。
・ 刹那の内面の掘り下げが薄すぎる。こういう無個性、無感情、己を忌避する主人公は
別に嫌いではありませんが、これではちょっと…
例えばアダムとの絡みでどうとでも良く出来るでしょうに
・ 神を創造したのがヒトだとするなら、どうやって神は壊れたの?イマイチ謎のままですが…
・ ガブリエルは、何で東京バベルを創ったの?メッセンジャー
あるいはメタトロンに言われたから?有り得ないですよね。
メタトロンは天使の中でも異端なのですから。
・ サマエルのみがアスタロトに復活させられたのは何故?サマエルのみが悪魔の中でも
騙す事に長けているから?でも位階からいってそれも無理がある様な…
・ ガブリエル以外のセラフ、ルシファー以下の悪魔が全然出てこない、語られないのは
激しく違和感が。アスタロトも内心の思惑がイマイチ伝わってこないし。
カマエルもフツーに体育会系ってだけだし。あやかしびとでは、
こういったキャラも見事に描写されてたのに…
・ そもそも巡礼する為とはいえ、悪魔と天使が手を取り合うってのがどうかと。
戦略的に(三国志みたく)腹に刃を呑んでるならまだしも、フツーに手を取り合うってのは
どうかと思います。
・ ってかラジエルの書に事象を捻じ曲げる能力があるなら、時の氏神と同じく、無敵でしょ。
アダムなんぞ遥かに凌駕してるし
等々ありますが、普通に見れば充分良作。但し東出さんがライターである以上、あやかしびと
、BBレベルをどうしても期待するワケで。
BB、クロノベルトでは次回作も有り得る展開でしたし。
次回作は時間かかっても、上記2作の続編、新作どちらでも良いので、名作足りえるものを
期待します。
長文失礼しました。