ヒロイン達が主人公よりも主人公らしい作品
「正しき者の剣に強さは宿る」
これは本作のメインテーマであり、全編を通して一番書きたかったことがこの一言に集約されています。
つまり、「信念をつらぬけ」「夢をあきらめるな」「正しい者が勝つ」といった具合でしょうか。
パッケージを見てもらえば解りますが、本作は剣を用いてデュエル(決闘)することが本作のウリであります。
初めのうちは何でこのご時世に中世の騎士+貴族さまみたいのが剣を持って戦うんだべか。。。と思っていましたが、読み進めていくうちに自然と、現代には不調和な、その内容が段々と面白くなっていき、最終的にヒロインの個別パートラストでは壮絶なバトルを繰り広げる、意外とハラハラする熱い作品だったと感じました。
中でも面白いのが、各ヒロインが最終的に「己の信念の下にデュエルを行う」というところ。
ここ、間違えないでください。主人公が戦うのではなく、ヒロインが戦うんですw
大まかに言ってしまえば、主人公と結婚したいから戦います!みたいな感じですか。
とに角、ヒロイン達が主人公よりも男らしい。ここが評価の分かれ目だと思います。
主人公の志藤征斗くん。
最近あまり見なくなった女々しい系の主人公です。
小さい頃から剣(スポーツチャンバラ)を習っていたおかげで、剣の腕前はピカイチ。運動神経抜群(サッカー部から借り出されるくらい)で勉強も出来る(学年で18番とかだったか?ちょっとうろ覚え)。
ここまでは活発な青少年のイメージですが、その正体は重度のマザコンで超が付くほどの鈍感。おまけに料理が大得意で、唯一の趣味が料理という。。。
で、肝心のエロシーンになると別人になったようにSキャラになるというギャップにちょっと付いていけませんでした。
女々しい系ならエロシーンでも女々しい系のままでいろよ!みたいなw
シナリオ上、周りに流されっぱなしってのもちょっと目につきましたね。(まぁ、ここは流れ上、結婚して借金を返すってのに繋がらないかもしれませんが。。。)
あと、個人的に気になったのがシステム面。
ボイスカット出来ないとか、これだけで個人的には-20点くらいの勢いです。。。
あと、ロードした箇所がセリフの箇所だった場合にボイスが再生されないのも気になりました。
ただ、萌えゲーとして見れば普通に良作だったのではないかと思います。
~~~~以下、各ヒロインについて(ネタバレありなので、未攻略の方は見るのを控えた方がいいです)~~~~
■椿
椿先輩は親父さんや家のしがらみにしばられて、最終的に宝剣のために主人公とデュエルするというシナリオでしたが、これがちょっと残念だったかなと。
なぜなら、それに大半を占められたせいで、ヒロインの中で、一番主人公とのイチャラブが少なかったように思います。
話としては面白かったですが、やっぱイチャラブが少ない分、椿先輩にはあまり萌えられなかった印象があります。
それに椿先輩の武器が鞭なんだから、もうちょっとSキャラでもよかったのかもしれません。(イメージ的にw)
■萌菜香
この娘は本当にアホの娘ですw
いや、決して悪い意味ではないです。はい。
ただ、超鈍感な主人公と同じくらいヘタレキャラなので、その鈍感VSへタレが色々なすれ違いの果てにお付き合いするというのが面白かったと思います。
中でも一番面白かったのが、幻の本殿で主人公が見ているともしらず、神様に大声で主人公のことが好きだとお祈りするシーン。
その後で主人公とギクシャクするところが何とも見ていて面白かったです。
夏野こおりさんの演技も素晴らしかったです。
■雛菊
本作で唯一?のとても重たいシナリオでした。
シナリオのラストではホロリとくる場面もあり、中々良かったです。
雛菊のデュエルの方法については賛否両論あるとおもいますが、私はあれが一番雛菊らしくてよかったと思います。ただ、先の2試合は完全にやらなくてよかったと思いましたがw
別ヒロインのルートでも雛菊は主人公のことを好いていたので、何でこんなフラグ立った状態なんだ?と思っていましたが、雛菊ルートでその謎が解けて個人的にはモヤモヤが晴れて良かったです。
また、この娘だけ立ち絵に催眠術かけられたような目(レイプ目っぽい感じ)の立ち絵があって、数回だけ見ることが出来ましたがこれが面白かったですw
■エーリカ
本作ではヴィオレッタと同じくらい萌えた。。。そんな娘です。
初め、共通ルートで主人公のことを誘拐しだした時はウザキャラフラグが立ちましたが、個別ルートに入ると根は素直なとても良い娘だということがわかりました。
ぴょんぴょん跳ねて主人公のあとをくっついてくる描写が何とも良かった。
エーリカの兄であるクラウスもヴィオレッタルートほど悪い奴ではなかったのでまぁ、それも良かった(いけ好かないヤツですがねw)
あと、何故かゲーセンに行く話しでクレイジークライマーが出てきたことにニヤリw
本作はこういったパロほど行かないにしても小ネタがたま~に入っていてそれが面白かった印象です。
■ヴィオレッタ
とに角、本作はヴィオレッタゲーだったなと。
まぁ、初めは主人公とヴィオレッタが結婚するって話でしたし、一番まぁるく収まった内容だったかな。
ただ、ラストのクラウスとのバトルは???って感じでしたがw(拳銃の弾避けるって。。。)
普段は凛々しい系のヴィオレッタがデレた時のギャップにかなり萌えました。
立ち絵の照れてるやつも良かった。
特に驚いたのが、ヴィオレッタ役がヒマリさんということ。
萌えゲーでヒマリさんが凛々しい系のキャラってのに遭遇したことがなかったので、とても新鮮でした。たまに、いつものヒマリさん声が聞こえた時はニヤニヤが止まりませんでしたw
ブランド処女作というのもあり、システム面に不満が残ったり、CGやSDCGがちょっと少ないかなとも思いましたが、中身的には中々良く出来た作品だったと思います。
次回作に期待ってところかな。
特に、次回作では巴ママみたいなメインヒロインをふーりんの声で攻略対象として出して欲しいです!!
なんで、あんなにカワイイキャラが主人公のママなんだよ。。。