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saisalyさんの七英雄物語の長文感想

ユーザー
saisaly
ゲーム
七英雄物語
ブランド
姫屋ソフト
得点
75
参照数
444

一言コメント

WINDOWSの95に移植されている、MS-DOSの名作のひとつでエロゲー版「映画:七人の侍」(笑)。ファンタジーでお約束の展開に苦笑させられ、個性ある仲間七人との出会いや道中での会話も楽しいです。ゲームとしてはユニットとして味方を操作して敵と戦うシュミレーションRPGでファイアーエムブレム風、難易度は10段階で4~5くらい、さくさく進む(レベル上げは必須) ので遊びやすい。ラストはホロリと感動のあるいいお話でした。ネタバレを避けたいので登場人物の名前などほんの触り程度にしてある長文です。(2018年5月29日に書き直し

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

WINDOWSの95に移植されているのでMS-DOSの環境がない場合は探してみることをお勧め。
私はMS-DOSで遊んでおりました。WIN版は中古でも結構、入手難易度は高いかもしれません。
遊ぶために探す価値はあると思います。


◆お話の筋書き◆

略奪を定期的に繰り返す悪党に苦しめられた村の中で、村長の判断で二人の村人が
村を助ける事ができる力と意思(正義感)を持つ者を探してこさせるために遠くの街へ遣わされる。
(悪党にばれないように密かに村長の密命を帯びて村の外に送り出される)
村から旅立った人A氏B氏はなんとか辿り着いた街で(お約束の流れ)たまたま偶然二名の勇士を見つけるが、
その場でごろつきに絡まれてしまう。見かねた勇士二名が村人をごろつきから救い出す。その後、村人から見込まれ
懇願された勇士が村へ向かうという筋書きでここまでがオープニング的な部分。

この二人がメインの主人公で、彼らが村に向かう道中で様々な事件が起きて、それらの事件を解決していくうちに
それぞれの事件で知り合った者と村の救援という目的を共にする事になり目的地へ同道する・・という風な流れ。
仲間が増えて村に到着すると・・・。

このゲームを簡単に言い表すと、映画の「七人の侍」」ですね。(笑)
村に着いてからが本編で、いろいろ出来事が起きて最終ステージでエンディング。
なぜ英雄という言葉がタイトルに入るのかは、彼らが向かった村での彼らの行動が結果的に
英雄(ただし世間にその英雄的な行いの内容や彼らの存在も名前も知られはしなかった)的な行いだったからというお話。

舞台が辺境の村だった事も要因という事で。
彼らの冒険がどのような内容なのかはゲームを遊んでみるのをお勧めしたいのとネタバレになるため書きません。

◆登場人物
二枚目の凄腕の剣士と騎士、ダークエルフの弓射手、高飛車な女司祭、
子供魔法使い(秘められt才能はとてつもない)、たくましく凛々しい女重戦士、女忍者と
中々個性ぞろいです。
バカ騒ぎしたりシリアスだったりと結構道中の会話も賑やかだったと思います。
最終ステージは結構シリアス。

このゲームは最終ステージでマルチエンディングとなります。
キャラに思い入れができたあたりで最後のステージとなるので結構見ごたえがありますね。

主人公のレイ、かっこいいのでヒロインたちにはもててたのになー。
そっれから、騎士のフリッツ、格好よい! 登場人物の過去がもう少し見たかった。
道中を共にする過程でばらばら、境遇も異なる存在がひとつの共同体としてまとまっていくのは見ていて心地よい。

◆ゲームとして、バランスや面白さなど
ゲームバランスは甘めですが簡単すぎるというほどでもなく。
イージーモードとノーマルモードの中間的な難易度です。
敵が無限沸きするステージもあるのでいくらでもLV上げもできるため
普通に遊べば詰む事はないでしょう。

◆総評
古いPC98のゲームだから遊んだ人は少ないと思う。音楽も結構良質。
グラフィックはサイレントメビウス(古っ)の麻宮さんみたいな端正な顔立ちの絵柄です。
ストーリーとしては少し短いかなとは思いました。
会話、戦闘、1枚絵のあるシーン会話、戦闘という流れで進行。
長いストーリとはいえないまでもラストの感動も中々で記憶に残る楽しい作品でした。