狂気を進む物語
主人格とかギフト人格とか、人間そんな簡単なものではないと暗に言っているように感じる。
これは恋人を殺してしまった主人公の別人格への復讐の物語でもあるが、ログワールドにおける主人公は主人格でもギフト人格でもない、ログワールドに置いて芽生えた第3の自分なんだと思っている。
突然現れる黒い箱、開ける度に消えたり変わる友人たち。
徐々に狂気に彩られていく世界で彷徨う第3の彼こそ主人公であり、エンディングはログワールドを抜けるところだと思う。
その後の現実回想は種明かし編のおまけ。
とはいえ大事なので樺音が主人公に心を寄せ、殺してもらうしかないって想いに至るのが腑に落ちるくらいにはボリューム欲しかった。