できるだけ、多くの方々にやっていただきたい作品。
特筆すべきは、やはりシナリオ。ライターはこの業界では有名な田中ロミオ氏。その文章は、やはり噂に違わず秀逸。読ませてくれるだけではなく、教訓となることも含まれていて、一般人の方々にも手に取っていただきたい仕上がりになっている。前半のコミカルな展開も非常におもしろく、思わず笑ってしまうところも多いです。ただ、やや主人公のセクハラぶりが度を超しておりますので、そこに引かれる方もいらっしゃることでしょう。しかしそこを差し引いても、やる価値はあると思います。
声優陣も豪華、絵もやや淡い印象を感じますが、やっている内にその方がいいと感じるようになってきます。
設定において、少し問題と感じるのは、群青学院のシステム。群青学院は養護学校のようなものですが、そこに症状が全く別の者を集団で押し込むというのは、療育上問題があるように感じます。が、まあゲームなのでそこは気にする必要はないでしょう。
最後に…主人公が曜子に言ったせりふ、「見返りを求めないのは友情だけに非ず」
この言葉を、できるだけ多くの人に理解してもらいたい。