テキストが魅力的だった。軽いシステムも良く、スキップも絵の切り替えで引っかかることも無いため、快適なプレイが出来た。
問題点は、「世界のルール」がよくわからないままに、物語が進んでいくことにある。
結局、基本的にこの部分を押さえておいて欲しいという部分まで、後で小出しに出されると、序盤で置いてけぼりを感じてしまい、非常にきつかった。
さらに、シナリオ自体も微妙な話で、テキストがシナリオの根本的問題点を隠しているだけという感じを受けてしまうところが多々あった。
それと、キャラの立て方も微妙な感じを受ける。
正直なところ、「なぜこういうキャラなのか」が不明瞭。
設定先行でキャラが自由に動いていない感じが強く、良く言えば統率が取れているが、悪く言えば記号としての役割しかない。
80点と書いたが、これは総合してこの程度。
個人的に何処かに楽しめる部分があれば、出し惜しみせず80点を付けている。
このゲームではテキストが楽しめる要素であったため80点とした。
ただ85点以上になるには、受動的なゲームでは物足りない。
能動的にプレイヤーが思考するような深みが欲しい。