学問、政治、人間
プレイ時間:約1時間
「むこうがわの礼節」に引き続きプレイ
見ること/覗くこと(=真実を暴くこと)の暴力性、知ること・学ぶことと、教えること、教育することの割り切れない加害性と難しさ、シロクロがはっきり付くエンターテイメントに惹きつけられてしまう弱さ……たった1時間の物語に、これだけのものを、説明的になりすぎずに入れ込んでパッケージングする手腕が素晴らしい。同作者の「国」シリーズに通底していた思想の答え合わせ、楽屋裏的な趣もある。
やや「教育的」すぎるきらいもあるが、萌佳と文太郎のコンビの掛け合いは軽妙で心地よく、単なるマンスプレイニングなどにも陥らず、2人ともが学び合い教え合う良い関係を築けていたと思う。
「先生」の人生もまた……タイトル画面へと戻ってくる演出が沁みた。
そういや尋常小学校って「雪子の国」の雅子さんか幸子さんの過去編で出てきたような
※追記:「尋常小学校」って特定の学校名とかじゃなくて、当時の学校制度による小学校一般の名前なんですね。浅学にして『鼓草』をやっていて初めて知りました。