ここまで身もふたもなくバッサリと結論を出してくれる作品だとは思っていなかったので驚きました。
面白かったです。僕は学生時代あんな甘酸っぱい恋愛とかしたこともなかったので鬱です。
これは妄想なんですけど、俯瞰した結果「そもそも好きじゃなかった」と気が付いたのではなくて、そこにハル・シオンとヨツバの結ばれるハッピーエンドが存在しないという事実に完全に心を折られた主人公が「そもそも好きじゃなかったんだ」と俗にいう欲しいものに手が届かなくて諦める心理(酸っぱい葡萄のこと)を許容して前を向いたようにも感じられて、これはこれで気持ち悪いなぁと思いつつ、どっちにしても読み手には無情すぎる結末で最高だなって思いました。
巷によくある『恋愛モノ』に対するアンチテーゼのような作品(※)だと感じました。
※他作品のライター名と作品のネタバレを若干含むので自己判断でスクロールしてください
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余談だが、こういったアンチテーゼ作品を書くライターとしてよく名前が挙がる美少女ゲームライター新島夕氏は、物語の恋愛モノに対して永遠を描かないようなスタイルにしている(恋愛の末くっついた後の二人が、お別れしたり、失踪したり、存在を忘れてしまったり、etc...)のはあまりにも有名