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koikoikingさんの闇を奔る刃の煌きの長文感想

ユーザー
koikoiking
ゲーム
闇を奔る刃の煌き
ブランド
影法師
得点
80
参照数
304

一言コメント

体験版(1章)の点数です。「続きを読みたい」と思える内容である事&他の方の感想を見ると、「4章以降から一気に面白くなる」との事なので購入。2章以降に感想についてはプレイ後に追記します。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

体験版(1章)の感想です。

紙芝居風の作りは、時代劇の内容と合っていたと思います。
音楽の合っていたと思います。

しかし、エンタメ要素(萌絵、エロ、中二的なかっこよさ&熱さ、派手なバトル演出)が弱いとうよりないので、序盤の掴みは弱いです。
同人なので予算的に難しかったというよりは、意図的に省いていると思います。
本作品は、萌や燃えの「エロゲ!!」というよりは、一昔前の一般文芸のような作品です。


本サイトでの高評価がなければ序盤でGIVEUPしていたでしょう。


本作の主人公&ヒロインは、明朗活発な人物ですが。
私は、この人物が序盤とても苦手でイライラしました。
明るく、思ったこと素直に口に出す人物。
まるで、少年漫画の主人公のようなキャラです。ルフィとかナルトでしょうか。
アニメ・漫画調のファンタジー世界の中で、彼らが活躍するのは面白く感じるのですが、本作の様に、現実よりで、しかもリアル系の恋愛を絡めてくる話で彼らの様な登場人物がでてくる事にストレスを感じました。

ファンタジーとリアルの境界線をこえる塩梅ですね
設定が現実になると、「その登場人物を周りの人物から眺める視点」を強く意識してしまうので、主人公補正が自己中に見えるんですね。ルフィとかナルトが現実にいると仮定し、それを周りから眺めている環境を創造すると、物凄くストレスがたまると思います。

又、こういった作品のプレイ経験が少なく、受け入れるのに多少抵抗があったのかもしれません。
オリジナリティはストレスになりますので。

しかし、読み進めるうちに「中々面白い!」と感じました。
話が手堅く王道で、主人公が立身出世を目指す「燃え展開」だったという事と、設定に惹かれたからだと思います。そうしてい読んでいると、いつのまにか登場人物に対するストレスがなくなっていました。
不思議ですね。主人公&ヒロイン共に見せ場があったからでしょうか。
主人公に感情移入でき、第三者目線を排除できたからだと思います。

chusingura46+1で幕末にはまり、他作品にも手をだし、幕末知識を仕入れました。
その背景、幕末補正で、面白く読めたのだと思います。
「幕末のあの時だから、多分今はこの状況で、こういう時代で」というのが自然と脳裏に浮かびました。


実は、この1章をプレイするのは3回目ぐらいなのですが、前の2回は「面白い!」と思いませんでした。
その時と今の大きな違いは「幕末の知識」だと思います。

この作品、幕末がどうゆう時代であり、人々がどのような生活をしていたか、討幕派と佐幕派などの時代背景などの説明がほぼないので、幕末知識がない人が読むと、世界観にはまれず、あまりは面白いとは思わない可能性が高いと思います。

という感じで、2章以降に期待。


※9/27追記

1章 80点  2時間

2章 81点 2時間
蛍の妹の話は、萌コメディで「普通」の話だったが、蛍の父親がでてきてからが面白い。
「強い男」というのを上手く表現していたと思う。そして熱い。
道場での一幕は、「信念のぶつかり合い」を感じました。

3章 77点 2時間
そこそこ面白いです。1章のボスとの再戦は熱い
しかし、「心が動く」という場面はありませんでした。

4章 76点。 2時間
1~3章と雰囲気変わります
1~3章が野心満々の成り上がり幕末時代活劇だとすれば、4章は、怨霊+闘病の意能力バトルに。
幕末関係なくなり、怨霊?要素が強くなります。
重蔵というより、巫女が主人公の様になります。

後日談 78点 短時間 
なんでしょう。とってつけた感がある。でも、面白い。
伏線回収という意味では、少し「はっ」とした


まとめ。
簡潔な内容で面白かったですね。
1~3章の成り上がりをもうちょっと長い時間見たかったです。

又、作品の熱量がどんどん下がっていったような気がしました。
4章はプロットというか、設定に振り回されている印象がありました。