自分の価値観を揺さぶられた魂の名作
音楽、演劇、文学、ゲーム、映画、色んな創作物に触れて来たけれど、この作品ほど自分の価値観に大きな一撃を加え、自分の人生そのものに大きな影響を与えたものはほとんどない。
主人公の在り方、そして個性的なキャラクター達とのやりとり そして徐々に明かされる伏線と何よりも衝撃的なのあの「セリフ」
プレイ開始後１度もゲームを終了させることなく２０時間かけて徹夜で貪るように最後までプレイしたのは先にも後にもこの作品だけ。
決して万人受けする作品でないことは自明だけれど、だからこそ一部のユーザーにカルト的な人気を得ている。
シナリオライターである田中ロミオ氏作品との出会いの一作であり、自分の価値観と人生に強烈な一撃を与えた作品 最早自分にとって「血と肉」の一部であると言える
だからこそ、冷静で客観的な感想なんて書けるわけもなく…
私は、この後にプレイしたどんな作品のキャラよりも太一の在り方に惹かれてしまう
自身の罪と欠陥を自覚しながらもそれでも尚、人として在り続けたいと願う太一の願い
その在り方に魂が震え涙が止らなかった
太一というキャラの魅力だけでこの作品を買う価値があるともう
序盤の雰囲気と中盤の衝撃、そしてエンディングに向かって収束していく伏線とヒロイン達の「特徴」哲学的考察云々以前に１つの作品として純粋に素晴らしい出来です
但し考察などの入り込む要素がある作品だけに「易い作品」が好みの方は避けた方が無難