自分にとって理想的な物語でした。これまでプレイした全てのゲームの中で最も好きです。
文体、世界観、雰囲気、絵に至るまで、文句のつけようがありません。
塗りは古いですが、絵柄もとても好みです。古いは古いですが、色褪せないというか元々色褪せていると表現すれば良いのか難しいですが。
さすがにシステム面は今考えると酷いものですが、発売当時を思えば快適とは言わないまでも標準くらいではないでしょうか。
ボリュームは少なく、全ルートを終えるのに3時間もかからないくらい。
語られない部分は多く、説明も十分ではありません。
物語が成立するギリギリのレベルを目指したような印象を受けました。
不親切というわけではなく、そういう物語なのだと納得出来ます。
終末がどういうものなのかは明確に描かれないまま物語は閉じられます。
初回クリア時、最後は鳥肌が止まりませんでした。
エロゲをやり始めた頃からずっと気になっていたのに、縁が無かったゲームでした。
現時点で、ほぼ半生分寝かせてのプレイになりましたが、寝かせていて正解だったかもしれません。
エロゲという括りでなくとも、個人的に最高クラスの作品です。