ある意味、自分にとっての原点。音夢とさくらの関係など、さりげない毒のあるシナリオ
今でもこの作品は、良い思い出。その中でも特に印象に残るのは、
・音夢とさくらの間の微妙に黒い間柄:純一宛の手紙をこっそり捨てる音夢、音夢のことを疎ましく思うことがあるさくら等は今のCIRCUSで描けるのか?
・同じく萌ルートで萌が睡眠薬を飲む理由など、当時はいい意味で衝撃だった。理解と納得が出来る範囲のギリギリを出された感。
・初代杉並の主人公との絶妙な距離感:得体のしれなさ、ギャグキャラ、謎キャラとして個性を発揮しつつも、主人公との絆を思わせるシーンを発揮するところ(特に叶ルート、頼子ルート、アリスルートあたりの杉並が好きです)。
・同じく、叶ルートでのことりのイイ女感。というか叶ルートは主人公含め、やけに皆いいキャラしてた思い出
・逆に眞子ルートは短すぎるのが本当に残念。
・主題歌、「第二ボタンの誓」いと、佳境で入る挿入歌「Eternal love ~眩しい季節~」と「Small Cherry ~promised bell~」
思い出補正というのも多分に入っているが、各ヒロインのルートも水準の高いものが多かった。叶、頼子、美晴あたりが特に良かったと思う。もちろん、今思えばシナリオ的には粗は多い。根幹の和菓子の魔法、枯れない桜部分は大目に見ても、音夢のED、ことりの能力など「ご都合主義」な感は否めない。上では一応評価点に含めたが、萌ルートはやっぱり難あり。いわゆる処女厨めいた批判には与しないが、それでも恋愛に至るまでの過程が微妙な割りに、終盤の展開が急だし説得力に欠けてて粗い。一方の眞子ルートは、悪くないが、逆に短すぎる(本当に大事なので繰り返す)。
だが、それでも何だかんだ許してしまう。贔屓と言われればそれまで。
(ところで、3が出た今現在から考えると、さくらさんが純一とくっつくと、さくらさんや純一自身が消滅するタイムパラドックスになってしまう可能性があるのでは?)