とても完成度の高い、複数主人公による4部構成作品(※本作と次作『闇を走る刃の煌き』、それと設定資料集まで読了済み)
4人の主人公による4部構成という作品。
それぞれの物語が複雑に絡み合う様は見事と言う他ない。
キャラも立っていて、よく処女作でこんな完成度の高い物が出来たなと感心します。
控えめな絵もBGMも作品にマッチしていて良い感じ。
こんな感じで全てプレイしたあとで思い返すと「良いゲームだったな」と思うものの、実際にプレイしている間は度々退屈な思いをしました。
とにかく物語の進みがとてもゆっくり。
そして致命的なことに戦闘シーンが・・・もう有体に言ってつまらない!
徹頭徹尾『後だし有利』。ほとんどやったか!?→やってません、のパターンばかりで、正直途中から全部飛ばそうかと・・・。
自分から手の内を明かすのは基本です。
(その点は次回作である『闇奔』では改善されていましたね。戦闘シーンもとても面白かったです。
そういう意味でサクサク読める闇奔から始めるのもありかと。作者さんも闇奔からでもOKだと仰っていますしね。)
不満点を並べましたが、キャラや世界観、物語の構成はとても良かったと思います。
特に4人の主人公による4部構成は(伏線の回収も含めて)処女作とは思えないほどの完成度でした。
客観的に見てよく出来た物語なんじゃないかと。
お気に入りのキャラは連城さん。
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流落、闇奔、そして設定資料集。
この3作をやってやっと物語は全て綺麗に終わりです。※流落、闇奔は作品単体で完結しています
最大の難関はこの流落ですね。
ここで挫折しなければ闇奔は楽々読破できるでしょう。
出来ればその後に設定資料集も読んで欲しいと思いますが。
(闇奔では語られない、流落のあの人やあの人のその後が読めます。)
ともあれ、とても完成度の高い作品でした。
少々長いですが、お薦めです。