『「すべてを委ねて下さい。……MYTHに」(軽快なBGM)』 …怖いよおおお!! (2010/09/13再プレイ、追記)
世界観の違う複数のストーリーが同時に進行していく。
ストーリー同士には幾つかの共通項目があり、世界がリンクしてるらしいということは
わかるものの終盤になるまでそれぞれの世界がどういう意味を持つのか全く明かされない。
とにかく最初はなーんにもわかりません。
このゲームがミステリーなのかファンタジーなのかSFなのか推理するレベル。
あまりのわからなさっぷりにきちんと物語が収束するのか疑心暗鬼になったんですが、一応納得のいくラストが用意されていました。
このゲームの序盤は誰もが不安になると思いますがそこは安心して良いと思います。
素晴らしいという言葉でも足りない、凄い、いや凄まじいラストでした。
でも真相そのものはそんなに目新しいものでもなかったかな、と。
そこに期待すると少々肩透かしを食らうかもしれません。
残っている謎の考察は楽しいのですが、結局「全てはMYTHの中での出来事だった」で済んじゃうような気がするし・・・。
ただしあとがきに「終末を過ごす○○○○氏の人間回想劇」とあったように
事件の真相を推理することがこのゲームの本質ではないようです。
実際、真相そのものよりもそこに至るまでのストーリー展開や構成が素晴らしいと思います。
最後までお話に引き込まれました。
しかし救いの無い話だったねー。
登場人物たちのあがきはすべて、完膚なきまでに、意味が無かったと。
ゲームプレイの途中で公式HPで行われている人気投票を見てその結果が不思議だったけど読了して納得しました。
(奏や悧里よりもオーディンやヴァーサーカーが上位に入っている)
私はオーディンに一票入れたいです。
続編が予定されているそうですが、是非彼女が本当に望んだ世界、ifの展開を読みたい。
(プログラムが現実に侵食?!デデーン的な)
作られた幸せなんてくそくらえですよ!!
(2010/09/13再プレイ、追記)
初プレイから約1年経ってから再プレイしました。
いやーオチがわかっていると序盤の日常シーンがツライ。
初プレイの時は「この世界はなんなんだ?」と、お話に対してある程度緊張感を持って接していたので気にならなかったけど、
改めてプレイすると日常シーン(特にギャグ)のつまらないことつまらないこと。(頼むぜオーディン先生!)
異世界編も最初の方はオチが分かっていると読み飛ばして良いような内容だし…。
「MYTHってもしかして面白くない…?」とまで思いました。
しかし『MYTH』システムの存在が明るみになってからの怒涛の展開はやはり秀逸。
良い感じに忘れていることもあってかなり楽しめました。
さすがにゲーム2周目ともなるとほぼ全ての謎にある程度推理が立てられ、1周目にわからなかったことにも自分なりの解答を用意できました。
(唯一サッパリわからないのはアグニ世界が何なのか。MYTHの可能性世界の一つといってもあの世界観は突飛過ぎる。MYTHにはあんな突飛な世界が幾つもあるんですよ、っていうんなら納得できる、か…?うーんわからん。)
やはりMYTHは名作だった。
ただ、記述がまだ足りない部分が多くある。
ケロQの「終ノ空」が10年経って「素晴らしき日々」としてリメイクされ高い評価を得たように、MYTHも10年後にリメイクして欲しい。そして市井諒子の物語を完結させて欲しい。
彼女が何を考えてMYTHを作り、何を考えて死んでいったのか。
自分がオーディンに感情移入したのも、MYTHから市井諒子の意思が全く伝わってこなかったからだと思う。
親にあれだけ放置されたらオーディンも反抗したくもなるよ。
彼女が一言でも声を掛けてあげればオーディンもプログラムとしての使命を全うしてたんじゃないかなー。
あ、それじゃドラマにならないからこれが必然なのか。うーん。
是非市井さんの考え、想いを知りたい。こればっかりはいくら考察しても分かり得ないから。
次回作「MYTH -start/*/end-」は十中八苦市井諒子の物語だろうけど、開発凍結らしい。
本当に10年後のリメイク待ちかー。残念。
しかし「地球のフック」が笑えない世の中になっちまいましたなぁ。
熱中症で死者多数、池の魚が暑さで大量死…。
…10年後、あるのか?