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PrintScreenさんのONE ~輝く季節へ~ Full Voice Ver.の長文感想

ユーザー
PrintScreen
ゲーム
ONE ~輝く季節へ~ Full Voice Ver.
ブランド
NEXTON
得点
95
参照数
412

一言コメント

魅力的なキャラ、作品の個性が心に残る名作

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

当時ToHeart熱冷めやらぬ時期に友人から勧められ、「絵が気にいらねぇ」と突っぱねた作品。「いや、面白くなるから。七瀬面白いから、長森良いから。」と言われましたが当時は結局序盤も序盤で投げ出してやりませんでした…。ONEが面白くなかったのではなくてToHeart熱が冷めていなかったのが理由でしょう。

んで最近やってみました。嗚呼、当時の自分を責めたい、友人にごめんねありがとうを言いたい。

最近やったので、絵やら時代感などは、いかんとも寂しく感じてしまいます。ただこの絵が下手ウマみたいに当時は評価されてたような気がします。確かに物足りなくも、堅苦しくなく、慣れてしまうと「これじゃなきゃ駄目」になる気が分かります。
言い方悪いかもですが手を抜いたような絵と、キャラシナリオの要点で使われる力の入った絵と長短がついて効果的に働いてるとことかもあるのかもですね。

このONEって不思議です。正直、完成度が低い??のかなんだか物足りない雰囲気を持ちながらプレイしていました。ただ振り返ってみれば、これを超える作品はそうそう無かったことです。作品の個性なのか、雰囲気なのかよく分かりません。無理のあるような展開ながら不思議と受け入れてしまう、癖の有る絵だけど次第にハマってしまう、そんな魅力のある作品でした。
やっぱりなんといってもエンドロール後に、ヒロイン視点でエピローグが始まるところが最高の演出だったと思います。
あれは効きますね。常に主人公視点で進むのを当たり前と思っていただけに。


キャラは長森、七瀬、続いて茜でしょうか。

七瀬、一番のお気に入りキャラです。面白いキャラで入り、クルっと乙女キャラに豹変する流れが面白かった。

長森はキャラは大好きです。ただシナリオ展開で辛く当たるシーンが入るので(ToHeartのあかりと似た感じしました。幼馴染系定番の葛藤ですかね)、リプレイはしませんでした。自分で選択肢で酷いのを選ぶ必要があり、億劫になる感じがしました。

茜は、シナリオの核に絡んでくるため重みがあり感動できました。

ん~、七瀬との絡みはやっぱり面白かったと思います。爆笑することもしばしば。これも評価点と思います。