2018年冬コミ新作をプレイ。本作がネコ耳ロリ物になることは夏コミの「妹ふーぞく」発表の時にすでに情報としてあったが、妹モノではなくネコ耳ロリメイドとなるとは思わなかった。しかも、社会人である主人公が子供の頃から飼っているネコがヒロインであり、これは一種のファンタジー物と理解するのが妥当かもしれない。マンネリと言われたBABELが今後どうするのかを以前の作品の時から問うて来たが、本作で一応の答えが出ていると解釈した。
2018年夏コミの「妹ふーぞく」発表の時にすでに本作(2018年冬コミ発表予定の新作)がネコ耳ロリ物であることが情報として公式HPなどで発表されていた。
そのキャラデザインが「ひぐらしのなく頃に」の梨花ちゃん風だったこともあり、たとえ声優が大高あまね(柊真冬、椎那天)でなくなっていたとしてもプレイしようと考えていた。
結果、声優がいつもの柊真冬だったのでOKであり、さらに予想外のネコ耳ロリメイド物である点に大きく期待しての購入となった。
そしてようやくこのほどプレイしたのだが、ヒロインは妹のコスプレなどではなく、主人公が子供の頃から飼っているネコなのであった。
ネコのコスプレではなく、ペットとしてのネコ。
すなわち、最近のヒット作の「ネコぱら」同様の『ヒト形ネコ』の幼年型とでも言えば伝わるのかというキャラ設定だった。
さらに、主人公は働く社会人であり、その主人公が子供の頃から飼っているネコが『ヒト形ネコ』のメイドとして主人公宅に同居しているのである。
実際にネコを飼ったことのある方はわかるかと思うが、ネコの寿命はせいぜい15年である。つまり、仮に10歳だった主人公が拾って来たネコなので現在の主人公が20歳だったとしても、ネコ耳ロリメイドは10歳を越えていることになる。
・・・とマジレスするのは野暮であり、本作は実はファンタジー物であると解釈することにした。
他にネコが登場しないので比較は出来ないが、主人公だけにネコ耳ロリメイドは見えるのであり、本当はただのネコである(その昔の「綿の国星」という有名漫画をふと思い出した)と思うことにして、そこへ『ヒト形ネコ』の設定をプラスすることで一応世界観は維持出来ると考えた。
この辺をあまり細かく気にすると、本作の最終場面が矛盾してしまうので、このへんにしておく。
本当は、本編の最後に選択肢が登場して、片っぽを選ぶとネコ耳ロリメイドが人間となり、もう片っぽを選ぶとすべて主人公が見た夢で現実に戻る、というオチだったらどうしようかと、途中まで緊張しながらプレイしていた。
しかしそんな展開は無く、主人公とネコ耳ロリメイドはひたすらHシーンを重ねて終了、だった。
要するにいつものBABEL作品なのである。
ただし、いつものBABEL作品とは違うなと思った点があって、それはひたすら抜きゲーに徹するという姿勢だった。
なんらかのシリアス要素を付与するでもなく、未来ある展開を遂げるでもなく、今この瞬間を気持ちの良いHシーンを描くためだけのために存在する必要最小限のシナリオがある作品。
それが今のBABELが出している答え(のひとつ)なのだと、私は解釈することにした。
まあ、近年はディスク(パッケージ版)で買う人が減ったのと、ErogameScape -エロゲー批評空間-へわざわざ投稿する人が減ったのでレビュー数が少ないだけであり、DL購入する人が一定数居るから私が心配するほどじゃないのかもしれない。
次回作も楽しみにしている。