成長する少女ふたりの一瞬を切り取った記録映画のような作品だった。藤崎ひかりの美しくもいやらしい絵柄と静かなBGM群が印象的。
タイトル画面のバックに流れる静かなピアノ曲をはじめ、BGMの良さが耳に残る作品だった。
変に妊娠やら親バレやら脅迫などの暗い展開にならずにサラッと終わるところに不思議な安心感があった。
バッドエンド(乱交ルート)では動画配信をされてしまっているので何も問題が起きないはずがないと思いつつ、本編では描かれていなかったのでそこまで考えなくても良いと思っている。
当初は、Hシーンの作画が1枚のCGに対して、ヒロインの位置が変わらずに差分だけを10枚くらい描くという昨今の節約された手法が気になったが、この手法は低価格作品でなくとも使用されているため、途中からは気にならなくなった。
むしろ、藤崎ひかりの美しい絵のパワーにひたっていることが気持ち良く思えて来た。
Hシーンは自分のツボにはまるシチュエーションが多数だった。特にすずかのフェラシーンがスクール水着・学校制服・全裸と同じ画角で3シーンもあり、素晴らしかった。
ストーリーとしては、Hシーンの回数が増えてレベルも上がってきて、さあこの後どうなる?と思えたところで「パパ活」をやめてしまったという過去形のシーンになり、手をつないだふたりが歩き去っていく後姿とともに終了してしまう。
妊娠や親バレなどの大問題も起きずに、普通のJCが普通のJCにスッと戻って行こうとするところに、何とも言えないさびしさに似たものがこみ上げてきた。
一時的な好奇心でオトナの道へ足を踏み入れるという、どこにでも居るようなJCふたりの成長する一瞬を切り取った記録映画のような作品だった。
・立ち絵+CG 18点/20点 ※CG:29個、Hシーン回想:22コマ
・設定(システム、作品世界観) 15点/20点
・シナリオ 15点/20点
・音楽 17点/20点
・声優 15点/20点
●合計80点