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MGNさんの女体化パニック! ~オンナのコのカラダってキモチイイ~の長文感想

ユーザー
MGN
ゲーム
女体化パニック! ~オンナのコのカラダってキモチイイ~
ブランド
アパタイト
得点
64
参照数
398

一言コメント

アパタイトとしては「アイドル肉体交感」以来2年ぶりのTS(性転換)ゲー。1時間で終わる漫画単行本2巻くらいの持ち時間しかないのか、登場人物が5人も居るからかひたすらHシーンに終始。その世界観の狭さに目が点になった。尺は短いけど意外に充実したHシーンがあるもののTS作品としてはどうよ?と思えた。これはシナリオライター氏の「慣れ」や「クセ」にもよるのだろうが、TS作品を初めて書いたものの伏線の回収がドタバタになったまま締切が来た、みたいな仕上がりだった。作品が終了する間際まで「入れ替わり」なのか「変身」なのかが明確に説明されないTS作品も珍しいと思えた。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

題名からしてTS(性転換)作品にカウントしないわけに行かないのだが、本作は主人公が憧れの桜子センパイの姿になったまま凌辱(一部は和姦)されて数日が経ったまま、終了直前にテキストの説明だけで「主人公と桜子センパイ同士の入れ替わりだった」と明かされるという、無茶苦茶なストーリー構成の抜きゲーである。

そもそも、単に学校内でぶつかったとは言え桜子センパイとの入れ替わりに主人公が選ばれた理由についての説明が無く、唐突感が大きい。
その後の場面が真行寺家(桜子センパイの家)の中に終始しており、桜子センパイの姿になった主人公が学校に行って桜子センパイが自分の姿になっている(=入れ替わった)ことを確認するシーンが無く、もしかしたら主人公の「変身」なのではないかという含みだけを残したままHシーンだけのストーリーが進行する。
そして、いくつかの選択肢を進めた結果、ふたつのエンディングに分岐して終わるのである。

1.4Pエンド
主人公が桜子センパイになったまま真行寺家の父・兄・弟とセックスをし続けた結果、妊娠。学校も退学し、そのまま出産しようとする。
桜子センパイは主人公に入れ替わっており、そのまま生活を続けているが、真行寺家の人々は父・兄・弟含めて4人全員が他人と入れ替わりが出来る能力者であることが明かされた。何年も他人になりきって生活している人も居るなど、もはや人間ではないのかもしれない。中身も父・兄・弟ではなく別の誰かなのかもしれない。
桜子センパイに入れ替わった主人公が腹ボテのまま真行寺家の父・兄・弟とセックスしている姿のままでエンド。
一応ハッピーエンドと思われる。

2.ノーマルエンド
ある朝気が付いたら主人公は元の自分の姿に戻っており、自宅の部屋だった。ふと気が付くと机の上に桜子センパイの書置きがあった。それによると桜子センパイが自分に入れ替わって通学しており、好きなように過ごしていた模様。主人公は、自分と入れ替わっていた桜子センパイが何をしでかしていたのかを家族や学友に確認しなければならない状況にパニックにおちいってしまうのだった。
元に戻るので、バッドエンドとまでは言い切れないエンドである。



Hシーンは意外に出来が良く、尺が短いのが残念だが充実はしていた。
しかし、主人公が桜子センパイに入れ替わったままで、しかも相手が真行寺家の父・兄・弟であるところ(他人ではなく家族なところ)が過去のTS作品ではない設定であり、レアと言えばレアだった。
このあたりの理由は終了直前にテキストで説明される通りだが、無茶苦茶を通り越してSFやミステリーの領域に思えた。
解釈の仕方によっては面白いとも言えるが、書いたのが過去に100本以上ものシナリオを発表しているベテランシナリオライター氏となると、書き方がお世辞にも上手であるとは言えないのである。
TS作品を初めて書いたものの伏線の回収を仕切れないままに締切が来てしまった、ように思えた。
アパタイト作品に何を求めているのかと言われるかもしれないが、ことTS作品に関しては別である。


・立ち絵+CG    16点/20点 ※CGは15個、Hシーン回想は11個。
・設定(作品世界観) 12点/20点
・シナリオ      14点/20点
・音楽        10点/20点
・声優        12点/20点
●合計64点