ジャケ絵の淫靡さと空維深夜の単独原画作品のためプレイ。結果、凌辱ゲーではなくバカゲー寄りの良ヤリゲーだった。対象年齢40歳以上とでも言うべく主人公の言動に笑った。なにしろ冒頭からして主人公が場末の居酒屋で飲んだくれているシーンであり、こんな場面がある作品も珍しい。CLOCKUP作品はデータ数3ケタ以上の本流の作品よりも、その合間に発売されているマイナー作品のほうが自分に合っていると改めて思った。
空維深夜の単独原画作品なのとジャケ絵の淫靡さ、そして題名からして凌辱ゲーだと疑わなかった。
サンプル画像もなかなか良く、空維深夜原画の凌辱ゲーに期待していた。
が、プレイしてみると主人公が42歳バツイチ子ありなのとその精神のまま17歳くらいの青年(生き神様)に転生しており、言動からして対象年齢40歳以上ではないのか?と思えるほどの若い人受けしないようなストーリーだった。
だいたい、スマホに宿る「カミサマ」の存在が一番謎であり、CVの「おぢさん」という人は制作側の中の人らしい。いやに出番が多い上にその数々のセリフまわしにいちいち笑わせてもらった。
1週間程度の時間の中で、選んだヒロインひとりとHをし続けていくとそのままエンディングとなるが、記憶をリセットされた状態で転生することになるため、一種のループ物となるだろうか。
3人のルートをクリアしたのちに、もう一度最初から3人をプレイ。その時の選択肢は初回とは逆にすることでシーン回収が可能。そして、もう一回最初からプレイして、今度は3人を2回ずつ選択して行くと、その後に登場するハーレムルートの選択肢でハーレムルートに行ける。ここでハーレムルートを選択しないとバッドエンドとなるが、現世に戻るエンドながら悪くない展開となり、予想外に後味が良かった。
ヒロイン3人のうち、一番良かったのはいかにも田舎の子という印象ののどかだった。
ビジュアルも良いがCV赤井リアが素晴らしかった。
15年前だったらこの手のキャラのCVは草柳順子の一択だったかもしれない。
金髪お嬢様の麗(うらら)のチョロインぶりが良かったほか、美千子先生の大人として優位に立とうとする様を、中身が42歳の主人公がさらにその上にまわって行動する様が小気味良かった。
グラフィック関係の話となるが、昨今の作品にありがちな点でもある「一枚のHなCGの差分をたくさん用意して同一視点のまま1シーンのHを消化してしまう」という節約手法が、ほぼ全編にわたって使われていた。
また、私服も1種類しか用意が無いなど、服装の差分が少なすぎたのは残念だった。
・立ち絵+CG 16点/20点 ※CG41個、Hシーン28個
・設定(システム、作品世界観) 16点/20点
・シナリオ 14点/20点
・音楽 14点/20点
・声優 15点/20点
●合計75点