おむつゲーってどんなんだろう?とワクワクしながらプレイしてみたら、シナリオが秀逸でピアノBGMが美しいという、意表を突いた良作だった。変態度も高い。まさかの俺得作品。「宝生すず羽」名義での唯一の出演作品。ヒロインのメガネが着脱可能な仕様だったら、当時もっと話題になったかもしれない。本作は、題名の付け方に失敗している典型例である。
まさかの大穴と言えるレベルの作品だった。
題名につられてほとんどの人がプレイしたと思えるが、おむつシーンは導入部分だけで継続しては登場しなかった。
終盤になるとおむつの存在がどうでも良くなるが、一応シナリオで、序盤に登場するおむつの伏線は回収している。
父娘モノとしては、たとえば「鬼父」あたりの雰囲気がある作品であり、無茶苦茶な展開だがそれなりに納得出来る仕上がりだった。
むしろ、重要なキャラである死んだ母親を4人目のキャラとして登場させれば、立派にメロドラマとして成立するレベルだった。
それほどシナリオがうまく作られており、全編に流れるピアノBGMの美しさが印象的だった。
欲を言えば、ヒロインのメガネが着脱可能な仕様だったら、もっと敷居が低くなっていたかもしれない。
ヒロインのビジュアルでスルーした人もいたはずである。
声優は「宝生すず羽」名義での唯一の出演作品であり、ツンデレJKを好演していた。
なお、特筆すべきは、ヒロインのパンツのバリエーションが豊富なところである。
たとえば、Hシーンが10回あるとしたらパンツが10種類登場するのである。
昨今、ヒロインの服装差分の少なさが気になる中で、デザインの違うパンツが多数登場する本作は希少価値さえある。
また、ヒロインの伊達メガネもふちの色違いで3種類登場する。
このあたりの、作り手の妙なこだわりが良いアクセントになっていて、新たな面白さを生み出していた。
自分は、Grand Cru作品は「メンヘラ歩理のヤまないおねだり」と「ぶぢゅるぶちゅるッ!」の2本をプレイしているが、テーマ設定が面白そうな作品を出している印象がある。あとは、声優なり、絵師なりで選定することになるが、本作「JKおむchu」は題名は別として当たりだった。
現在もGrand Cru作品は発売継続中の様子であり、今後もチェックして行きたいブランドである。