今年最後のTSゲーは個人的に当たりだった。TSゲーならではの入れ替わったままで多数展開されるHシーン、ふたりの心情やセリフ回しなどに感銘に近いものを覚えた。特に、CVみる・一色ヒカルは最高だった。演じるのがこの人たちで本当に良かった。低価格の割には予想外にストーリーが長く、Hシーンも多い。非常に満足できた一作である。
当初は、「制作陣がベテラン過ぎて2014年作品とは思えない」などと考えていたが、全クリア後の今となっては「このメンバーだからこそ本作品は完成した」と思えた。
TRUE ENDがあってホッとしたが、他はBAD END扱いするにしては幸せに燃える内容で味があったと思えた。
ふたりの入れ替わり方に特に法則性がなくわかりにくい、アイキャッチが無いためにシーンの切れ目がわかりにくい、最後にエンドロールも流れない、などの構成上の問題を多々抱えながらも、TSゲーならではの入れ替わったままで多数展開されるHシーン、元に戻っても展開されるHシーン、ふたりの心情やセリフ回しなどに感銘に近いものを覚えた。
特に、CVみる・一色ヒカルは最高だった。演じるのがこの人たちで本当に良かった。
吉野恵子という方の繊細な絵柄がとてもいやらしくて、絵を見ていて飽きなかった。
シナリオの方は以前はサーカス作品であまり良い評価を得られていなかった印象だが、本作では良い評価を得られるよう願う次第である。
¥3,800という価格の割にはストーリーが長く、Hシーンも多い。非常に満足できた一作である。
ENDINGは4つ。
(1)元に戻らずに大学入学。
(2)元に戻らずに大学入学だが、(1)と違うのは最終Hシーンで弟が姉の制服を着たままHする女装エンド。
(3)元に戻るが親バレして離れ離れ。
(4)元に戻って将来は結婚(親も祝福)。
前述の通り、TRUE ENDは(4)となる。(1)(2)で元に戻らないと記述したが、本作では特段の法則性がなくいきなり元に戻るシーンがいくつもあり、元に戻らないことによる悲壮感やストレスがないため、(1)(2)は厳密にはBAD ENDとは言い切れないとも解釈出来る。
以下、気が付いた点をランダムに記述する。
ほぼ姉弟(義姉義弟)ふたりの自宅しか登場せず、制服は着るものの学校へ行く場面がない。
学友にあたるふたり(智美、タカシ)は電話の声しか登場しない。
両親の出番は少しはあるものの、Hシーン1枚以外は声しか登場しない。
姉弟の服装が、制服・私服1種・パジャマ以外はHシーンでの全身タイツ(姉)と女装姿(弟)しかない。外出しないとはいえ、私服がもう1種くらいあればと思えた。
宅配便業者が訪問して来るシーンがあるが、このシーンが何の布石にもなっておらずに無意味だったのに軽く驚いた。
どうせなら注文したオトナの玩具を配送して来たなどにすれば良かったのに、と思えた。
TS作品ならではのシーンとして、トイレ・風呂・オナニー・着替え(ブラジャーの着け方など)などは登場するものの、生理が登場しなかった。これは意外というか都合が良すぎる。
終了後の印象としては、最後まで一色ヒカルの声が弟の声に聞こえなかった。ツンデレの姉の声、という印象である。
また逆に、みるの声は『お姉ちゃん』というセリフが多いために姉の声に聞こえなかった。
作品後半の入れ替わりシーンが多くなるあたりから、どっちがどっちを演じているのかがわかりにくくなってしまっていた。ふたりしかいないのでちょっと考えればわかるものの、表示されるセリフが中に入っている姉や弟になっているため、『今しゃべっているのはどっちだ?』となってしまった。
BGMは、良い曲がありながらも曲数が少ないためにチープな印象を受けた。
エンドロールや明確なエンディングが無いままにいきなりタイトル画面に戻る終わり方は何とかならんのか、と思えた。