発売前から気になっていたので思い切って購入。個人的に当たりだった。 廃校になった校舎で夜だけ営業する風俗店がオープン。チラシをもらった主人公は軽い気持ちで行ってみるが･･･。ちょっぴりミステリー風味な導入部分に引き込まれた。
原画が上手いのかそうでないのかが微妙な絵柄だが、独特で妙に色気があって気に入った。
劇団近未来（同人）が製作、販売がsofthouse-seal（商業）という変わった形態の本作は、同人作品なのか商業作品なのかが客観的には不明である。
一応商業作品扱いらしいが、それにしては店で売ってなくて数件探してしまった。早いうちに見つかって良かった。
廃墟の校舎で夜だけ営業する風俗店、という設定がまず気に入った。
・そもそも学校で風俗店が開業出来るわけがないのにそれが出来てしまうのはなぜか？
・ソープの設備を「作った」と言っているがどうやって作ったのか？
・従業員は誰なのか？
・主人公以外に客はいるのか？
・題名にある通りに「文化祭」なのか？
このうちのいくつかは本編中では真相が明かされていない。
このあたりの設定や背景がちょっとしたミステリー作品のようで、抜きゲーながらワクワクしながらのプレイとなった。
従業員のセリフから、だんだん真相がわかっては来るが、体育倉庫に居る一ノ瀬という体操服の子の存在が、風俗店とは関係ない単なる家出娘であるところが特異点となるところが興味深かった。
ネタバレだが、この一ノ瀬希（いちのせ・のぞみ）という家出娘と同棲するエンドはハッピーエンドのはずなのにハッピーエンド扱いになっていないように思える。
まさかこの一ノ瀬希とのエンド以外は、個別（のハッピー）エンドが無いとは思わなかった。
あとはハッピーエンドと言えるのは４人で同棲するハーレムエンドだけである（エンディングテロップが流れる）。
残りは程度の差はあれど、みんなバッドエンドである。
本当はもっと違うエピソードが存在していたが尺の関係でカットされた、等の事情があったのかもしれない。
この辺の真相はわからないが、汐夏に比べて井子のＨシーンが妙に少ない点、一ノ瀬希以外の個別エンドが無い点、一ノ瀬希と汐夏・井子が出会うシーンが全く描かれていないのにハーレムエンド（ハッピーエンド）だけが存在する点、などから何がしかのエピソードが消滅しているように思えるのである。
本当は７あったエンドが４に減らされた、のように思えてならないのである。
また、付け足しとなるが、Ｈシーンについて書き記しておく。
・オナニー
・聖水
・足コキ
・大人のおもちゃ
は、本作では登場しない。この辺もカットされたエピソードがあったのではないかと予想する材料である。
キャラとして一番良かったのは汐夏である。CVヒマリがとにかく良かった。出演作品数の割りに人気が無いように思えるヒマリだが、俺は支持する。
井子のCV綾奈まりあは同人作品ではそこそこ見かける人だが、本作では「わっち」「ぬし」などの妙な言葉遣いがマイナスだったように思う。井子自体がロリキャラとして悪くなかったのにもったいない。
希のCV御厨みさきという人は誰かの変名かもしれないが、奥川久美子っぽいしゃべり方ということ以外にあまり印象に残らなかったのが残念である。
抜きゲーは抜けるか抜けないかでまず語られてしまうものではあるが、本作はそこにストーリー性を持たせようとしたもののうまく行かなかった作品、ではないかと思う。
上手く行けばちょっとしたヒット作になった可能性は十分にあると思う。
その意味ではもったいない作品だと俺は思う。