岩泉まいの声が聞きたくてプレイした。私がプレイするまでは「データ数5、中央値30」であり、どんなクソゲーなのかと期待していた。ところが、CGは特に崩れるわけでもなく全体的に綺麗だし、Hシーンも尺が短いくらいで種類豊富であり、声優も中級以上の人たちであり、システム上の大きな問題があるわけでもなく、抜きゲーとしては普通に良い出来の作品だった。発売本数が多く全体的なレベルも高かった2010年当時はクソゲー扱いだったのかもしれないが、2020年の今プレイしてみてもそこまでひどい作品には思えなかった。やはり、自分で実際にプレイしてみないとわからないものである。
私の「クソゲー」というものに対するハードルが低いという問題はあると思うが、そこまでひどい作品には思えなかった。
本作をクソゲー認定してしまうならば、世の中のロープライス作品はクソゲーばかりになってしまうようにも思えた。
ただひとつ、クリア後に、まだ生きている公式HPを見てみたところ、そこに紹介されている内容と本作は違った。アブノーマルプレイや露出プレイがあるかのような作品紹介だったが、そのような展開は無かった。この部分にひかれてプレイした人から見たならばそれは「詐欺ゲー」であり、低い得点を付けられても仕方ないのかなとは思った。
私がプレイ前に公式HPを見なかったのが幸運だったのかもしれない。
本作のヒロイン4人は皆商店街の商店主であり、人妻(もしくは未亡人)である。
主人公は大学生であり、最近商店街に隣接するアパートに引っ越して来た。商店街で買い物をするうちにヒロインたちと顔見知りになり・・・という導入部分だった。
Hシーンへ至る展開が早急で都合が良すぎるが、この種のロープライス作品では良くある流れである。
ただ、昼間の日常シーンがほとんど描かれないままに夜間のHシーンばかりで構成されており、もう少し日常を描かないと登場人物のキャラが立たない、という問題は私も感じた。
そうでなくとも攻略ヒロインが4人もおり、ひとりあたりの時間が短くなってしまうので、ひとりのヒロインをじっくり攻略しようと考えたならば「薄い」作品となってしまう。
ところが本作は変則的な構成であり、Hシーンがヒロインひとりずつ順番にあるほか、中盤以降はヒロインふたりとの3Pがメインとなる。
そして、ようやく登場した選択肢(1回しか無い)でひとりを選ぶが、それでもそのひとりだけを攻略出来るわけではない、というプレイヤーの期待を堂々と裏切る展開となっていた。
このあたりの人を食ったような展開が許せない人が居るのは仕方ないのかもしれない。
自分としては、単調で眠くなるということがなく、最後まで飽きないでプレイ出来たところが良かったと思っている。
目当てだったCV岩泉まいのキャラクターは花屋の商店主であり、子供の頃から頭が良く、記憶力抜群なところからプロの女流棋士にまでなった人だった。ところが、その頭の良さゆえにか淫乱でセックス依存症気味のメンヘラであり、旦那にも浮気をされてしまうような役柄だった。
そのため、異常な言動が多く、主人公もHをしながらも引いていたところが印象的だった。
こういう役を演じさせると非常に上手いと思えた。
ヒロイン全員が三十代であり、年齢相応に肉付きが良いところや、セックスへの抵抗感がないところが良かった。
また、全員イメクラプレイのようなセックスを望み、Hシーンのバリエーションの豊富さも本作の特徴である。
シナリオライターの「野良うさぎ」とは、私が過去にプレイした作品からの予想では個人ではなく集団ペンネームであり、かつては同名のブランドも存在した。
極フェロやその関連ブランドの作品をプレイするとスタッフに登場する名前である。
最近はこの名義を使用していないのか見かけないのが残念である。
個人的に好きな作品を出しており、また活動をして欲しいものである。
CG 35個
Hシーン回想 30コマ
BGM 5個