偉大な先駆者たちよりも秀でたものが見いだせなかった。
トリックとお話は『うみねこ』に及ばない
操作感は『逆裁』に及ばない
キャラクターは『ダンガンロンパ』に及ばない
まともにミステリー小説を読んでいる方ならばつまる所は一切なかったはず。
このパターンね…という範疇から全話出ていなかった。
大オチも一昔前の推理小説の流行りをゲームに輸入したような展開。
影響を受けたらしい阿津川辰海は今もっと先をいってるよ。
『ムーンライトシンドローム』のような横スクロールだがこれがまたPCでは動きにくい。
またSNS調査が面倒すぎて(しかも総当たりになりがち)『逆裁』のようなスムースなADVパートへの移行を妨げ、テンポがとても悪かった。
そのSNSの描写についてもステレオタイプで、ポストトゥルースを経ての現在の情勢が反映されておらず新鮮さがなかった。
穴埋めも意味がつながる文章の入力でクリアでき、ゆえに推理のウェイトは少なく、解体に至っては選択肢がほぼ一択で爽快感がなかった。
『半沢直樹』を取って付けたようなオネエの捜査官は人気が出ると思って入れたのだろうか。
『ダンガンロンパ』のような、こいつが出てくるだけで途端に面白くなるようなキャラが一人もいなかった。
いきなり変なラップがエンディングでかかるのだけはちょっとおもしろかった。