シナリオとかキャラクターとかは、お気に入りの作品。特にOPのスクリプトアニメーションは一見の価値あり。ただし、そのRPG要素のため、万人にお勧めできるゲームではないことは確か。
個人的には衝撃を受けた作品。アリス作品はこのゲーム以降、非常に高度なスクリプトによるアニメーションをOPムービーに採用する。現在のPCゲームは殆どOPムービーがビデオクリップ(AVI)か、MPEGムービーであることを考えると、アリスのこだわりが見られる部分であり、そのプログラム技術およびCG技術のレベルの高さの証明でもある部分である。
シナリオはジュヴナイル気味ってゆーか、ジュヴナイル伝奇そのもの。SHOUT!DESIGNWORKSの某AVG+SLGに近い設定を持っている。こっちはAVG+RPGだけど。
この手の物語が好きな方であれば、間違いなく、好きになれるシナリオではあると思う。キャラクターも、女性キャラだけでなく男性キャラ、敵キャラまで、キッチリと立っており、終盤のシナリオが性急気味だとか、謎が部分的に分からないまま(主人公の夢、主人公と火者との血縁関係、火者の成立、火群の正体、何より、光狩の目的等・・・勿論、それを示唆している箇所はあるが。)であるところは、議論の余地があるところである。
しかし、このゲームの最大の問題点は、やはり、RPGだったりする。OHPで公開されているヒント集は、ストレス無くクリアしたければ必須。特に序盤の山場と言えるライブハウスのトラップは凶悪。3Fの無限回廊は、あれだけのヒントで音楽関係の知識無い人間に解けと言われても、多分、難しいと思うのですがねぇ・・・まぁ、基本的に回廊上すべての敵と戦おうと考えれば、いつの間にかクリアできるのではありますが(少なくとも、自分はそれでクリアできた)
・・・あと、主人公の武器作成ですが、これの組み合わせを探すのは自力でやろうと思うと、やっぱりそれなりの時間が必要。このゲーム、RPG部分は完全に上級者向けみたいです。だからといって、戦闘は再プレイ時は面倒だし、狭間での冒険しないと好感度上がりませんし、悩みどころです。救いは、クリアデータを引き継げること。これが無ければ、コンプリートしないで投げ出す人が多数出たことでしょう。戦闘システム自体はある程度、幅があるのですから、結局はこれになじめるかどうか。
ただ、エッチ目的とか、単純にシナリオを楽しみたいという人々にお勧めはできません。