素晴らしい。
考察の余地がたっぷりあります。
七香の正体だとかエンディング解釈だとか色んな疑問が残りますが大勢の人がしてるので今回は太一について考察しようかと思います。
太一は幼少時、女装をさせられ年上の女性に可愛がられていました。
ただそれは愛玩に近い感情でしょう。
新川は凌辱、曜子は打算、冬子は依存、霧は敵意。
こうして見ると彼は愛というものを知らずに生きてきたように見えます。
そんな中、太一は七香から愛されていたという事を思い出しようやく欠けていた最後のピースが填ります。
・・・ならば。
美希ルート最後、消滅する瞬間の太一も救われたのではないかと思うのです。
あの「好き」という一言にはなんの悪意も打算もなかったように思えるから。
最後の最後、消える一瞬、彼はようやく人になれたのではないでしょうか。
蛇足
田中ロミオは基本的に人間嫌いな人なんじゃないかと思います。
家族計画然り、本作然り、一人で生きていきたいけど誰かと触れ合いたい、そんな願望があるのではないかと。
人と触れ合うという事は傷つけ合うという事→†
だけど傷つけ合ってでもその暖かさと触れ合いたい→X
そんな人なんじゃないかな、と思う訳です。