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ゲーム名
HarmonEy
ブランド名
はちみつそふと
購入予定
必ず購入
得点
77
点
一言コメント
アラサー中年世代のオンリーヒロイン型イチャラブエロゲといいますか。 【ブランド】 「はちみつそふと」ブランド処女作。このはちみつそふとなるブランドは、インターハート系列のブランドなのですが、なんだか販促説明があまりされておらず、HPからもはちみつそふとの方に飛びにくいし……。低価格ブランドとしてやっていくのでしょうか。なんともわかりません。 【内容】 エロ2シーン。 (1)導入、1日目(家でぐだぐだ膝枕)→2日目(そのまま寝てしまってた。休日なので掃除)→お風呂Hシーン (2)体験版特別シナリオってんで、アコ視点での会社勤め→帰ってきてベッドH 内容はこんだけです。立ち絵の登場キャラはアコ(愛称、嫁)だけで、一応「アコの会社の上司」とか、「夫の父母」「アコの父母」が出てきて。そののいずれもが、設定上、主人公・アコ夫婦を大変気に入ってるっていう話なので、非常にノーストレスです。 シーンとして、夫婦が「膝枕」のシチュを気に入ってるみたいなんで、服装差分で「膝枕」で会話する場面が多い。 【所感】 「夫婦間のいちゃいちゃとエロに注力した作品」とのことで、「甘々な社会人の結婚生活をエンジョイ」「小難しい話は一切なし」「物語の本筋はほぼ「帰宅後」か「休日」だけで書かれていきます」だそうです。(コンセプトページから) しかしなんというか、イチャラブの幅というか、イチャラブ愛好家も年をとったのかな、ということを考えてしまいます。イチャラブの王道が学園ものということは論を待ちませんし、学園ものということは、非社会人の学生だっていう話です。それが「やりつくされた」って話ではありません。むしろ、プレイヤー側が、自然に歳をとって、「生活リアリティ」のフェイズシフトが起こりつつあるっていうか。 「社会人イチャラブ」。もちろん、去年11月に出たSMEE「Making*Lovers」の記憶も新しいです。「社会人イチャラブのニューウェーブがきてるず!」って安易な話はしません。百合だったら出来るんですけどね、「社会人百合(とくに同居もの)」っていうシチュが最近増えて、非常においしい、良い時代なのですが。それでも、普通の学園萌えゲーだったら、悪辣にも「BBA」とか言われる世代のヒロインを明確にオンリーワンヒロインとして、「夫婦のイチャラブ」を描くというこの試み。いや、そういう「ちょっと歳のいったカップル」の話が今までになかったか、っつうと、「ありますよ」って話ではあります(NG恋とか)。ただ、「(オンリーヒロイン)イチャラブゲーの思想、手法、フィールド」で、「ちょっと歳のいった夫婦」を描くっていうことは、わりとニッチフィールドに近いのではないか、とは思うのです。 そういう「ちょっと歳のいった夫婦のイチャラブ」っていう。これ書いてる筆者は32歳ですが、やっぱり、周囲で結婚をしてってる人は何人もいて。適齢期っていうか、「まあそういう話にもなるよね」っていう。生活におけるリアリティ。そうなんですよね、リアリティっていうところから、このゲームは萌えを引きだそうとしてる、と思えるのです。この夫婦、もう生活をともにして、3年目です。だのにラブラブ、しかし生活をともにしてるだけに、お互いを「つれあい」としてよく知っています。まあ、プレイ感としては「相棒」ってところですが。と同時に、基本イチャラブを全面に押し出して、ヒロインのかわいさを伝えるよになってますが、どこかで「日々の仕事は順調だけど、疲れるなぁ」というちょっとした屈託も感じさせます。社会人も数年めになると、慣れもあるし、後輩の面倒見もあるし。いつまでも「後輩」ポジでいられなくなるし、っていうね、あの感覚。それは張り合いをもたらしますし、そういう張り合いを積極的にやっていくだけの有能さもこの夫婦は持ち合わせてはいるのですが、まあたまには疲れるよね、って話です。あーーーーー、人生! ようするに、学園ラブコメにおいて、一応本編シナリオが終わって、そのあとエピローグで「結婚したよ」ってのがあるじゃないですか。この本編シナリオと、結婚エピローグの「間」の話なんですよね、このゲームのやろうとしてることって。つまりアンチクライマックスの日常。 ゆえにセックスにも慣れている。日々の疲れの癒やしとしてのイチャラブせっくすであり、どこかで「……子供作ってもいいんじゃない?」の可能性も残してあるせっくす。それを「計画」と表現することも可能ですが、まあ根底にあるのは愛ですからね。家族計画とはよくいったものです。 そうした、生活に密着したところから生まれるイチャラブ。それは落ち着いたしっとりしたタッチのイチャラブ&せっくすになるでしょうし、だから突飛なシチュも生まれにくいっていうのもあると思います(学生服着てみたよ!いやーまだまだいけるじゃん、的テンプレが関の山では) だから、非常に地味なゲームになると思うのですね。で、その地味性、日常性に、「なんか自分の生活もそれにリンクするところが出てきてるぞ……」っていうアラサー中年オタク、かつてのイチャラブゲーマーに、「甘く、身につまされる」方向になるのかなぁ、と。最近、「初心者エロゲーマー」の話がまた定期的に出てきたって聞いたのですが、そういう意味において、これプレイするひとって、エロゲーマーとしてか、あるいは人生を30年くらいしてきたっていう「非・初心者」な人の感じがする。あーいや、もちろんエロゲをこれまでしなかった人が、このゲームをふらっと手にとるっていう可能性もあるっちゃぁあるんですが、しかしいきなし「はちみつそふと」というよくわからんメーカのをひょいと手に取る、って可能性はあるんかしらん。わからん。とにかく、予約しました。基本的に日常を肯定しながら、時に疲れを癒やす形のまったりラブラブせっくすになると思いますが、「野獣のような」せっくすもある、っていう風に書かれています(コンセプトページ)。その「野獣に至る」までの文脈がどうくるか、っていうのは興味はありますね。ちょっとこのくだりの文脈は読めない。体験版の範疇が、それだけまったりしてるから。 あとは、アコ(嫁)視点のザッピングというのがどうくるのかなー、と。ザッピングが「体験版だけ」って話だとしたら、ちょっともったいないと思います。 しかし、なんつうかアラサーの人たちって疲れてますよね。いろいろと。社会における責任も出てきて、あまり冒険も出来なくなってきて。なるほど保守とはこういうところから生まれてくるのだ、っていうのが、周囲を見ていてくっきり思えてきます。自分にしたって、エロゲの趣味が保守化してってるのはかなり自覚してますし、音楽だって、未だに幅広く聞こうとは思っていますが、学生時代「音楽で世界一周なのだ!」って具合に飢えて飢えて、本気でCDを買いあさっていました……今はそれに比べたらヌルくなりましたよ。「ヌルさ」。それは「安定」と同じでm、「社会適応」ともいえますし。ですがどう言葉を繕っていたところで、それは「ヌルさ」であります。そこのところの「日常のヌルさ」を、どう「イチャラブ」でもって見せてくれるか。言い換えれば、どう「日常を肯定するか」っていう。 ひょっとしたら「子作りだねハッピーだね」エンドかもしれません。その目算もかなり高い。いわゆるDINKS(共働き・子供設けない)カップルとして「永遠にイチャラブなんだよ」の方面にいくのかもしれませんが、しかしそっちを描くからには、こうまで「夫婦のまったり」を描いているからこそ、そこから少し発展させることをしないと、「永遠にイチャラブ」の説得力は薄いでしょう。ということで、案外endの姿が見えにくいゲームなのかも、ということで、買ってプレイしてみる所存。あ-、しかしこういうゲームにリアリティを感じるようになったということは、そういうことなんだよなぁ、そうだよなぁ。そういうことなんだよなぁ、人生がそういうフェーズに入ったってことなんだよなぁ……(沈思黙考
投稿日時
2018年02月10日20時46分
ユーザー名
残響
ゲーム名
甘夏アドゥレセンス
ブランド名
コンフィチュールソフト
購入予定
必ず購入
得点
70
点
一言コメント
【体験晩2の感想】予約完了していますよ。一応ロックファンとしての意見として、ちょっと体験版2のファーストインプレを書いてみます。確か今年の2月ごろにロック押しなエロゲということでちょいと情報をチェケラしてみたら「ロシアンロック押し」という、どうにもちょいわからん、ちぃわからん、と懐かしのちょびッツネタを繰り出したくなるほど不明なコンセプトですが、どうやらげっちゅ屋のメーカコラムを見た限りでは「ロシアは生き様が、アメリカやイギリスとかのロック先進国よりもロックだ!レーニンのようにギブソンエクスプローラーをかき鳴らせBOSSメタルゾーン(エフェクター)をかましたマーシャルアンプで!」とイワンのばか、もとい言わんばかりの脳き……もとい、ごっつシンプルなコンセプトで、ふへーと感心した次第であります(8割皮肉)。もっとも、ロックはラモーンズのように、初期レッド・ホット・チリ・ペッパーズのように、一発ノリのグルーヴが重要ですので、頭でっかちになりすぎるのはよくない。よくないがしかし……。ロシアロックネタねぇ……自分はそれほどロシアンロックには親しみも知識もないので、ここはひとつロックファンとして、超アングラロシアンロックの豊潤なブツが出てくるのに期待しましょう。せめて最低限はロシアン期のビッグマフ(エフェクター)とか、肋骨レコード(冷戦期に作られた、レコード盤の材質がなかったからレントゲン写真を素材に使ったレコード盤)とか出そうぜ!アングラだぜ! で、もう予約しちまったので、体験版はこの際スルーして、体験版2だけを流してみたのですが、どうにも……以外とロシア文化(ふつーの)のほうが比率高い「我が町紹介」であって、ロックネタがそれほどない。主人公の机の下の方にあったのは、エフェクターのスイッチャー(プロヴィデンスあたり?)かと思ったけど、よく見たら工具箱かい。ジャズベース使いなんね。ツインネックギターはまあネタとして……そしたらツェッペリンのカシミールくらいは期待しますが。楽器屋ですが、謎のストラト(モデル)押し。というかほとんどが低価格エントリーモデルのようにしか見えないぜ。プレイテックみたいな(カラーバリエーション豊富なのもそう見える)。それから、スタジオ、ただで使わせてもらってる……いいなぁ。ガンガン音を出せる環境があるって、日本じゃ考えられませんよ。むしろ海外のガレージ・ロック的環境ですよ。だから「てめーらガキバンドは練習スタジオに帰っていな!」といわんばかりのこの甘夏に対するエロゲーマーのヘイト、disですが、the clashが1st「白い暴動」のラスト・トラック「ガレージバンド」でvoジョー・ストラマーががなりたてたように「俺たちはガレージバンドなんだ!勢いで生きるロックなんだ!勢いでセックルするエロゲキャラなんだ!デストローイ!」とでも開き直ってロック快楽してくれたらもう個人的には言うこたぁありませんが、そこまでハジけてくれるのかなぁ、この作りでは……そこだけ、個人的にはそこだけが問題となっております。ヘタに百合なんぞ入れてくれるな。そんなおまけ百合なんて、真の百合オタは求めていない。熱き狂熱のライヴを求めているんだ、ファズフェイスとワウペダルを踏んで、ボリュームはフルテンにして、怒涛のギターソロを鳴り響かせてくれるくらいの勢いをっ!原始人のようなギターをぎゅがーぎぎぎぴぴるががーぎぎぎーぎゃーきゅいーーーーーーーーーん!!!(でもそんなブチギレBGMよりも、ふつうなエロゲBGMのほうが目立つのはどうして、ちぃわからない)
投稿日時
2017年03月19日12時55分
ユーザー名
残響
ゲーム名
カミツレ ~7の二乗不思議~
ブランド名
りぷる
得点
--
点
一言コメント
どうしたんだエロスケレビュアー! 毎度毎度やっぱり品数が少ないなか内ゲバを繰り返す百合エロゲ業界、今年はまず「きみはね」が清新なヒットを飛ばし、翌月に「ユリキラー」がデストロイしやがった(ユリキラー2なんてでるんじゃねえぞ!)。そしてその同じ月にこのカミツレは出たのだが……その後の音沙汰がピーンとも聞こえてこない、ここはドイツの深い森か?それとも富士の樹海か?実際、発売後のエロスケ情報ページで、一個も感想がありゃしない!ただのひとつも!長文どころかひとことコメントすらもありゃしない! これはどうだろう、エロスケレビュアー!……まあ自分も、体験版やって「こ、この作りの荒さは……」と悶絶して、見送った立場であるから人のことはいえない。だが、あたかも数学の背理法のごとく「百合ゲーとしてダメダメ」なところを持ちつつも、正統派百合にどこか近寄っている点もなきにしもあらず。というわけで、実際を確かめるために、今さらながら買ってみましたよ!たぶんエロスケで長文感想かくのはじめてになりそうだけど、プレイしたら必ず感想書きます。とっくりと!そしてかなり批判的かもしれないけど!
投稿日時
2015年06月10日00時12分
ユーザー名
残響
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