清々しいロードムービー、ストーリーの起伏はうまい
ロードムービーといったが、映画みないな「激しいクライマックス!!!」のシーンがあまりなく、始終一定量のエネルギーの範囲内で起伏しているシナリオでした。但し淡々としたわけでもなく、熱量を放出すべきところはエネルギー惜しまずにしているし、静かにすべきところは本当に静かで、流石はロミオ、文句なしの筆力です。
起承転結はもちろん、ロードムービーの肝である「成長」もしっかり押さえられ、読み終えた後とても清々しい気分になりました。
清々しい気分になれたもう一つの理由は、よくある「あの時ああすればよかった」「別キャラ、別視点からのシナリオが知りたい」などの感情は一切なし、各キャラはしっかりキャラ通りに動いていたので、最善の結末と言えるでしょう。
ラノベ3冊分しかない値段なので、文句なしの95点です。