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zwei033さんのChuSingura46+1 -忠臣蔵46+1-の長文感想

ユーザー
zwei033
ゲーム
ChuSingura46+1 -忠臣蔵46+1-
ブランド
インレ
得点
95
参照数
774

一言コメント

やっぱ面白いな。久々に出た睡眠時間を削ってもやりたくなるゲーム

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

自分の忠臣蔵についての知識はほぼ0。
昼行灯・大石内蔵助・仇討ちだっけ?ああ、吉良上野介って忠臣蔵に出てくるんだっけ?
程度のワードを耳にした程度。
昔から大河ドラマで戦国(信長・秀吉)・幕末(龍馬)・忠臣蔵は確実に視聴率が取れる
と言われているのは知っていたが何故か忠臣蔵だけは興味がなかった。

そして自分はある意味でこの作品を終えて、この程度の知識だからこそ楽しめたとも思う。

以下ネタバレ








1章
大石内蔵助の昼行灯&真剣モード?の立ち絵に少し面食らう。が、途中でどうでもよくなる
そういうもんなんだな。と納得する
主人公のトラウマ克服から始まり、ご城代への絶対的信頼をプレイしてる自分が寄せるほどになる。
そして仇討ち。
1章の終わりには軽いカタルシスすら感じているところに、あれですよ。
どどど、どうなってしまうの?で章が終わるわけです。
もうどっぷりこのゲームにハマってしまいます。


2章
あ、これってループものだったんだ。とここで始めて気づきました。
しかも前回の記憶・体術を引き継いでくれる
となれば、誰もがタイムスリップのもでワクワクする歴史改変。
もちろん主人公も考えてくれます。製作者サイドもよくわかってるな~と関心。
1章は忠臣蔵ってこういうストーリーなんですよ。って教えてくれてたんだなと。ありがたいことです。
前回の記憶でご城代には目にかけられて、さらに体術では安兵衛に「こいつ出来る」と思わせる
ニヤニヤが止まりません。おまけに軽く1章の伏線回収ですよ。そういえば、色々とフォードアウトした人達ってこういうことだったんだ、と。1章では関係の薄かった江戸の人とも仲良くなりやっと全体の登場人物を把握
まぁ今回は呪いもわかってますし、歴史改変に動く主人公。
が・・・
お決まりの、歴史は変えられない。しかも、さらに辛い場面を見せ付けられる。
ラストの「直刃、今どこにいるんだ?」には泣かされました(セリフ微妙に違うかも)


3章
はい。3週目ですよ。歴史変えるの無理と諦め気味の主人公。おいおい、ここでヘタレるのか・・・
と思いきや、ご城代との勝負で巻き上げを決めたとことはニヤニヤせずにはいられない。
その場でタイトルに戻って3章はじめからスキップしてその場面をもう一度見てしまうほどに好きな場面です。
主税のアタックを受けながら、いや・・・自分には安兵衛殿という心に決めた方が・・・的な反応の主人公。
まぁ今回は関わらないスタイルで行こうとしてるんでしょうが、
安兵衛>ご城代>>主税とわかりやすい主人公の心情。最終的には主税に傾くわけですが、
まさかの新キャラ新八の登場でまた物語は掻き回されます。
ラスト前の、決して歴史に刻まれない戦いから新八との戦い。そして現代への帰還。
完璧といっていいほどの流れるような展開。でも終わりじゃないんだよな~
と思ってたら何か出てきたよ!ってそういえば、3章ではあんた出てこなかったね。そういうことですかって感じで次へ


4章
次は右衛門七だとばかり思ってたら、あなたなんですね。一学さん。でも一学の現在の姿・・・嫌いじゃないよ?
てなわけで、ちょっと落ち着いて歴史のお勉強です。一学さんもそう言ってます。
一方からじゃなく他方から忠臣蔵って物を見てみようってことです。
これまで流されるように思考を誘導されてきた自分ですが、ここで自分ならどう考えるか?を考えるわけです。
いや~、製作者さんは本当に忠臣蔵が好きなんだろうな。と感じさせてくれました。
言われてみれば内匠頭は何で我慢しないのか?むしろ仇討ちすべきは幕府へじゃないか?
なんというか、浅野一辺倒だった頭に冷水をぶっかけてきた気分です。
平左衛門のような悲劇もこの時代には実際にあったことでしょう。
ふっと疑問に思ったのは、吉良の血筋だからイジメを受ける。
関東で自分は育ったのですが、現代で血筋だから・・・というのは他県では実際にあることなのか?
あるのでしょうね・・・。と色々とプレイヤーに考えさせる章でした。
自分は何だかんだで一番好きな章。


5章
いよいよラストですよ。
ってまだ新キャラ出るのかよ!右衛門七おかげで、待たせたな!って感じでヒロインとして登場したのに
ちょっと影薄くなっちゃってるよ。・・・妹にも持って行かれてるよ。
で、あんた誰?って感じのラスボス登場。あ、ちょこちょこ顔出してたんですね。
一回限りの立ち絵とかモブに使ってたのはそういう理由か~
色々とフラグは回収していくのは楽しいです。主人公の名前も何故か気づきませんでした。
気づいていいはずなのに・・・。そして全員集合です。うん、嫌いじゃないです。むしろ好き。
あの白蛇みたらそうやって切りたいですよね。ご城代w
主税の切り方には少し苦笑いですが

空白の一年はやっぱり現代に行っていたのでしょうかね?少なくとも「この時代」というキーワードが出てる以上はタイムスリップしていたのでしょう。一学は大大凶の札持ってますし。
で最後はイチャイチャで終わったわけですが、
これはこの作品にはまったく関係ないんですが、グリザイアと・・・、まぁそんなこともありますよね。

間違いなく今年一番楽しめたゲームです。ありがとうございます

後は他の方も言っている通り空白の1年はFDに期待ですね。
あと、現代の右衛門七似のあの子との和解は・・・これもFD期待ですか。