シナリオが薄いわけではないのですが、感動的なシーンや劇的なシーンがあまりないため、平凡な感があります。ただ、なぜかプレイ中、昔のPCゲーム(なんとなくELFの同級生とか)やときメモをやってた感覚が蘇り、まったく退屈しませんでした。ウリのひとつの「ラブリーコールシステム」ですが、私のように「主人公の名前を変えることができる」ことに価値を見出す方であれば、色々不満はあるもののうれしい機能でした。生まれて初めて、自分の実名が平凡な名前でよかったと思いました!ちなみに、「趣味同調システム」の方は普通にプレイしていれば常に有効なので正直効果が見えず・・・。自分は瀬良先生のために買ったといっても過言ではないのですが・・・一切の後悔はありません!
私はクリアしたゲームは売却して次のゲーム資金にしているので、基本中古販売できないゲームは購入しないのですが、体験版プレイ結果、どうしても我慢できず購入してしまいました。
・名前変更(主人公=自分視点)に価値を見出す方
・処占(あんまり重度な場合は保証しかねます)属性の方
は体験版をプレイしてみて、設定や主人公、ヒロインが気に入るようであれば是非お勧めです。
いわゆる育成部分のシステムについては、ぶっちゃけおまけレベルなのですこし面倒くさいと感じる程度なら問題ないと思います。
ではいつもとおり、購入検討の方むけになるべくネタバレを控えて、以下、ざっと特徴のようなものを(()内は個人の感想)
「育成システム」について
・上にも書きましたが育成のパラメータ方式ですが、おまけ程度と考えて大丈夫な難易度
・それでも、Hシーンに向けてDEXやVITをあげておこうと何をすれば効率的に上げれるかなどを考えるのは退屈ではなかったです
・1回クリアするつど、パラメータが+5(初期値は1)されるので、毎回最初からを推奨(どんどん簡単になります)
「ラブリーコール」について
・のおかげで自分の名前で呼んでもらえますが、会話とのつながりと抑揚が不自然なケースが目立ちます
・発言が『名前、(区切り)会話』というパターンが圧倒的に多く、またこの『会話』の中では「君」や「あなた」等の呼称になることが多いです
(ただ、「名前を呼ぶ」というシステムがときメモなど、一部のゲームにしかまだ無いことを考えれば、まだまだ今後に期待のシステムと思います。
自分は、このシステムがなければ購入していません)
「趣味同調システム」について
・普通にプレイしていればフラグがたつと思います
(それでも「相手が会話で出した商品等を探す」という行動を能動的に起こすというのは楽しかったりしました)
・「ラブリーコール」に比べると陰が薄い
それ以外
・ヒロイン5人中、同級生2人、下級生1人、教師2人というバランス(タイプの違う教師が2人もいるのはとてもうれしい所)
・シナリオはちょっと平坦な感じがあります。(良くある、最後の直前にシリアスな展開→解決とならないルートもありました)
・全員クリア後にアフターがありますが、Hシーンが1つある短いおまけです。
・個人的には良主人公でした。行動力もあり、ルートによって性格が大幅に変わるようなこともなく、言動も好感が持てます
(この設定の主人公が女性にもてるようになるというものすごいご都合主義なところはありますが・・・まあご都合主義ではないゲームなんてめったに無いので・・・。)
・シナリオはそれほど山谷が無いので、感動や強烈な萌えを期待する人には退屈かも。(いちゃラブ感は結構あると思います)
・音楽については十分及第点。(主題歌もよかったですし、いくつか印象に残っている曲もあります。)
・CGは非常にきれいでした。(Hシーン自体は平凡なものが多いですが、良いと思う構図が多かったように思います)
以下はクリアした感想をダラダラと
ネタバレも含むので購入検討者はご注意を。
上にも書きましたが、シナリオは全体的に平坦だと感じます。たとえば、教師と生徒であれば他のゲームであれば必ず学校にばれたり~といった展開があると思うのですが、ほとんどありません。(一応瀬良ルートのアフターがそれにあたるのかもですが)
しかし、そういう展開や劇的なシナリオがほしかったのかというと、正直どうでもいいのでこれはこれでありかなと。(ただ、優希ルートではありがちな許婚シナリオという不思議!)
起承転結でシナリオの最後にシリアスな展開→解決→エンディングという流れが普通かと思うのですが、教師2人のシナリオは結ばれる前が一番の山場で、結ばれた以降は結構平坦です。
特に、三朝ルートについては、なんとなく主人公が三朝に母親を重ねているような描写や、三朝と母親のやり取りをみて複雑な心境になっている描写があるので、唯一、両親に捨てられたという設定が活きるシナリオが来ると勝手に期待していたので「これで終わり?」と驚きました。
ただ、どちらのルートも結ばれた後のいちゃラブ展開は十分あるので量的な物足りなさは感じませんでしたが。
個人的な嗜好を別とすればどのヒロインも非常に魅力的でした。あまり声優には詳しくないのですが、優希の声に最初は違和感を感じたりもしましたが、途中でなれました。
基本的に、どのヒロインも最初は主人公が眼中に無いというのは新鮮です。まあそのせいで、人によっては主人公への惚れっぷりが急激に感じてしまうかもしれませんが、それでも主人公の成長していく心情や、お互いを好きになっていく過程やきっかけのようなものは丁寧に描かれているので、それほど不自然さは無かったように思います。(後から、まだ会って1週間でここまで!みたいに思うことが多かった)
設定等があるわりにもったいないと思った点が多いです。
たとえば前半、声だけであれだけ存在感のあったおじさんに全く報告も何もしないのはちょっと寂しいですね。こんな恋人を作った!と紹介したり照れたりといったシーンが見たかった・・・。
後はやはり両親の件についても何らかの回答はほしかったように思います。
瀬良が処女というのは全く期待していなかったのでうれしいサプライズでした!ぶっちゃけた話、これだけで自分の中でこのゲームの評価が10点以上あがりましたね!