"さいこうのなつやすみ"
Key作品にアニメーション以外で触れるのは初めてでした。他の感想をざっと見た感じどうやら賛否両論あるようですが、私はKeyの泣きゲーメーカーとしての熱意をこの作品から十分に感じ取れたかなと思います。
攻略順は紬→鴎→蒼→しろはでやりましたが、蒼と紬は逆でもいいかもしれません。というかしろは最後ならどの子からでもいい気もしますね。蒼√だけ一回BAD踏みました。道中選択肢多いから油断してましたね。セーブ大事。
肝心の感想ですが、個別に。
まず紬√でボロボロ泣きました。紬と静久との三人の時間が濃く眩しくなっていくほどに、夏休みの終わりと同時に逃れられない別れがやってくる、という紬の発言が現実味を帯びていきます。その恐ろしさに度々泣きだしていた紬が最後の最後には笑って、そして感謝や愛のこもった歌を歌いながら、羽依里に別れを告げて消えていくのはCG含めて演出が完璧すぎでした。節々に島民の優しさが詰まっているのもまたこの√の良さだと思います。
次に鴎√。これぞ夏休みといったような冒険譚が詰まっていて、子供心がくすぐられるような楽しい√でしたね。泣いたりこそしなかったものの凄く良い√でした。ラストに向けて島民が団結するのは紬√同様温かみが感じられます。最後のCG通りまた巡り合って欲しいな、と思います。
蒼√は七影蝶のために必要な話だったな、くらいしか思いませんでした。ごめんなさい。姉妹愛は感じられましたけどいまいち感情移入はしづらかった印象です。
しろは√はALKA、Pocketにおけるうみの持つ力のミスリードのための√だったのかな、と思っています。そしてALKA、Pocketではやっぱり泣きました。何気ないけど、それでも眩しい日々をこれでもかと見せつけられたら涙腺にきますよ。しろはと羽依里の写真が映るOP何度も見せといて、あの三人の写真を撮る流れになったときに気づかないわけないじゃんか…
また、全編通して各キャラとの絡みが濃かった分Pocketの最後で、うみの紙飛行機がしろはと羽依里とを繋げてくれる流れが、少し際立って見えたのは私だけですかね。演出としてささやかでかつ文量的にもひかえめなので、尻すぼみ感はまあありましたけど。強いて言うなら、もう少し未来の二人まで見せて欲しかったかな…
ぐだぐだと長くなりましたが、結局のところ私の感想を一言で言えばこれです。
"さいこうのなつやすみだった"