明るい星空への憧れが強まる素敵な作品でした
"見えないモノを見ようとして 望遠鏡を覗き込んだ"
BUMP OF CHICKENの曲で藤原基央氏作詞の「天体観測」という曲のワンフレーズですが、プレイ後思わずこれを口ずさみたくなるんじゃないでしょうか。
天体観測が趣味の一つである私にはぴったりの作品でした。星座神話や流星群、観測器具の話に至るまでわかりやすく語られていて素直に驚きました。星空の表現も美しく、今すぐにでも田舎へ天体観測をしに行きたくなりました。
6つの学校の天文部員が集まって、星空の魅力を多くの人々に伝えるために奔走する...。部活物としてなかなか熱いものがあり、どこか懐かしいような気持ちにもなりました。天文部員たちのひたむきな思いに対し時に厳しく時に優しく大人たちが応え、皆が一丸となって"明るい夜"を作り上げていく沙夜√とひかり√は素晴らしかったです。街灯りが消え美しい星空が現れる演出も凝っていて感動しました。また、作品全体で攻略ヒロイン以外のキャラ達もしっかり役割があって疎外感がなく、むつらぼしの会の一体感も強く感じられたのが良かったと思います。
沙夜とひかりとの三角関係の表現は、人によってはいじらしくうっとおしいもののように感じるでしょうが、私は大満足でした。個別におけるイチャイチャが足りない感じは否めないですが、そう簡単には解決できない関係のこじれを堪能できました。
不満点はひとつだけ。CVの大きさ(特に沙夜)が安定しなく、極端に小さく感じる時が多々ありました。プレイにさほど支障はないのですが。