色々なENDを楽しむゲーム
私が最初に思ったのはこのゲームはカオスであるということである。
物語中盤までは難なく理解できるのだが、中盤以降主人公が妙な夢を見出すあたりからプレイヤーは「何が一体どうなっているのか?」という疑念を抱くこと請け合い。
しかし、大筋は理解できるので心配には及ばない。
最大の見所は主人公が破滅へ向かって行く過程と、それとを対極的に表現するラストのくくりである。
エロゲーに関しては数百本プレイしてきたが、各々が一本の映画のように終わるENDというのはこれだけであった。
本当は90点以上を点数としてつけたかったが、少女のボイスがうるさいというのと、上述にも述べたように読者を置いていくような表現をあえて乱用している点をマイナスとさせて頂いた。
文章は小難しいものばかりを使って時代を風刺しようとしているが、懇切丁寧にふりがなが送ってあるので有り難い。
このような大作が今後とも出てくることを期待したい。