キャラが立っていて本番前の尺が長い以外は古い作りの抜きゲーだが、意味が分かると怖い作品になりそうな土壌はあった
※あまりちゃんと読まなかったので、
誤読や不十分な理解による妄想多めの感想であることはご了承を。
奸計にはまって歪な女三人家族と暮らすことになった主人公が、
娘二人(学園の先輩、後輩)とその母親に迫られるハーレムシナリオ。
ヒロイン三人に直系の血縁関係はなく、それぞれ従姉と叔母だがなぜか一緒に暮らしている。
シナリオに邪魔なものは体よく排除され、あまり触れられない。
(主人公は一人暮らしで両親は海外出張中、娘たちの両親についてはよくわからない)
娘たちは主人公のことが昔から好きで、それを見かねた母親が主人公を強引に家に住まわせ、
とっとと既成事実を作るように働きかけるというのがシナリオの導入。
その甲斐もあって主人公は娘二人とあっさり体を重ね、うち片方と逢瀬を繰り返すようになるが、
母親は恋の後押しにと彼らに性玩具や媚薬を渡したり、
いいタイミングで物事が進むように監視や盗聴もしている素振りを見せる。
まだ青い主人公たちは肉体の快楽に抗うことができずに、
愛を深めるとともに危険な領域へと踏み入っていく。
そのまま上手くいけば親密な恋人同士だが、そうでなければ共依存による廃人同然か、
露出に抵抗のない思考に娘たちは染まっていき、道を踏み外した結末を迎えてしまう。
(抜きゲーによくある内容だが、それだけじゃない妙な家族の雰囲気も感じ取れる)
普段の家族模様はギャグ風に描かれる傾向にあり、
母親の怪しい言動もギャグの範疇に収まるよう演出されていると思う。
母親はレディースの元総長、性玩具開発者、露の工作員など色々盛りすぎたキャラクターであり、
メインヒロインでもないのでストーリー的にはギャグ&エロ担当ぐらいの立ち位置に甘んじている。
要は、娘の恋愛成就のために直接的すぎる行為に出たり、
監視をしているのは行き過ぎた愛情の押し付けとか、露の工作員の習性とか一応説明がつく。
母親が自ら娘を色情狂に堕としていくように見えても、
彼女自身もそっち側の思考に染まってるような雰囲気があるので、
そこのインモラルさも含めて楽しむ作品なんだと割り切ればいい。
個人的に「意味が分かると怖い作品になりそう」と感じたのは、
直系親族でない娘を色情狂に堕としていく感情の裏側が見えた気がしたから。
裏側とはずばり、自分の姉たちへの復讐ではないかと。
訳あって姪たちと暮らしているが、実は彼女たちの親を憎んでいて・・・と仮定すれば、
プレイ中の違和感が腑に落ちるというか。
(単純にシナリオの説明不足だとは思うが)
そう感じたのは、言動がおかしい菜乃が前もって媚薬を飲んでいたと分かるシーンで、
母親が心配する素振り一つ見せなかった時。
ただ「このままだと大変かも」と言うばかりで、急に謎のロシア語をしゃべって不気味な笑みを浮かべる。
不気味なのは古い絵柄のせいで、まつ毛がほとんど目みたいになるからだが。
ここでしゃべった言葉が実は「やっと復讐できた・・・」とかならゾッとする展開だが、
Google翻訳にかけたら
「Желаювамвсегонаилучшего」
⇒あなたの幸せを祈ります だった。
ただの良いお母さんやんけ!www
他サイトのレビューを漁ってみたものの「悪くないが普通。(以下略」としか書いてないので、
これは普通の作品だったようだ。
私が全力で深読みしただけだから期待外れと思わないよう。
抜きゲーとしてはヒロイン2人に28シーンずつあって、その内の7割以上にCG使い回しがあるのが難点。
シーンのほとんどに会話選択肢が1回あり、キスやおっぱい揉み揉みなど前戯から始まる内容が多いので、
キャラが好きなら細かい反応を楽しむことができるかも。
選択肢によってHシーンの展開は変わらないため、特に好きじゃないならテンポが悪くなってしまうが。
シナリオはほとんどそんな感じの連続で起伏に乏しいから、
満足できるかは味のあるテキストや雰囲気をどこまで好きになれるかに懸かっているだろう。