SEVEN -Sympathy for the Fairies-に比べると小さくまとまっているが、シナリオはエロゲーと上手く折り合いがついている。(攻略)
●あらすじ
猟奇殺人の起こった現場で、血まみれの女性が保護された。
彼女は事件のショックで記憶喪失になっており、臨床心理士の主人公が事件解決のためにカウンセリングを行う。
そこで判明したのは、彼女が重度の乖離性同一性障害(多重人格)を抱えていることだった。
基本人格の「恭子」が不安定な状態にあり、質疑応答のたびに様々な人格(八重人格)が現れる。
主人公は記憶喪失と同時に、多重人格の治療も行っていく。
●システム
Adobe(旧マクロメディア)のマクロメディアディレクターです。
本来は3Dアニメーション・音声の作成をするためのソフトウェアだそうで、詳しい説明はWikiに任せます。
Windows7ではC:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VirtualStore\Windowsに
A-Planというフォルダが生成されてそこにセーブされます。
マクロメディアディレクターは残念なエンジンで、画像や音声はノベルゲーっぽくできますが、
主な機能はセーブ・ロード・各種音声のON/OFF程度。
加えて本作ではキーボード操作不可、セーブ数9なのに選択肢が60ヵ所以上あるなど、
エンジンの欠点を最大限に追求した形です。
攻略は非常に困難です。
選択肢の内、使い回しでもCG・回想が登録されるもの、その日のイベントを強制終了させるもの、別イベントに強制移動するものがあり、
分岐をメモしないと探すのすらままなりません。
セーブ数の少なさと選択肢の多さで周回性がないので、これだけでも中央値30は適正でしょう。
●ゲーム内容
CGは美麗。
テキストは説明的なので、読みやすさを重視する人には合いません。
ただし、「ある臨床心理士の記録より」という副題にはふさわしいと思います。
今の~から判断すると・・・などの考察が多いので、そこを楽しめれば面白いです。
また、Hシーンはシナリオの一部のような扱いなので短めですが、量は多いです。
●設定
1.人格の紹介
「恭子」・・・基本となる人格。事件のショックで心を閉ざしている。
「涼」 ・・・恭子を守るために生まれた人格。嫌な事はこの人格が受け入れる。
「さち」・・・子供の人格。自由気ままだが、いつも何かに怯えている。
「ケイ」・・・さちを守るために生まれた人格。さちがいじめられると出てくる。
「洋子」・・・性欲に正直な人格。峰不二子的存在。
「美沙」・・・奴隷として調教された人格。誰にでも調教されたがっている。
「純」 ・・・戦闘訓練を受けた人格。誰かを狙っている。
「???」 ・・・非常に凶暴な人格。
2.人格同士の相互理解
非常に面白いと感じたのが、人格と記憶がリンクしていることです。
基本人格の「恭子」は、奴隷として調教された「美沙」や戦闘訓練を受けた「純」を、
自分の記憶とは切り離して自己を保っています。
恭子の中にある人格は、彼女の人間性の一部を反映したもので、
全ては彼女が自身の肉体で体験し、今は心の奥底に眠らせた記憶たちです。
例えば、恭子は「涼」の存在は認めているため、涼の人格で体験したことは恭子の記憶になります。
「美沙」や「純」の存在は認めていないため、彼女にとっての非日常はその人格が記憶として受け止めることになります。
また、恭子以外の七つの人格同士にも相互理解が発生しています。
「涼」は「さち」や「ケイ」の存在を認めているため、彼女たちの記憶は「涼」のものになります。
このあたりの設定については、「涼」が「美沙」や「純」の存在を認めているから
恭子の記憶にもなるんじゃないか、といった矛盾も多いため、
何やかんや説明はしてくれますが粗が多いことは確かです。
しかし、人格の移り変わりとそれについての説明はけっこう考えられていて面白いと感じました。
ちなみに、同じくヒロインの多重人格を扱った
『SEVEN -Sympathy for the Fairies-』とは記憶の法則に違いがあります。
あちらはヒロインの名前に数字が含まれており、
自分より数字が小さい人格の記憶は全て共有します。
数字が5の人格は1~4の記憶を、7の人格は1~6の記憶をという具合です。
3.個人的に評価?した点
本当にカウンセリングをしてるような気分になりました。
人格を三つも四つも変えて錯乱するヒロインは本当に苦しんでいることが伝わりましたし、
そのたびに選択肢で行動を決められるのは試みとしてよかったです。
ノベルゲームとしては失敗でも、ある意味一つの作品としては完成してるんじゃないでしょうか。
●ネタバレ
あまり詳しくは書きません。
ヒロインが持つ八つの人格がそのまま答えになってます。
恭子の多重人格は主に幼少期の虐待が原因で、境遇を共にした義兄と愛し合っていました。
だが彼も同じように狂っていった、という悲しい兄妹の話です。
リアリティがあったのは、
「虐待した人間が死んでいても、強迫観念が自身の中にその人格を作り出す」という点、
「事件をミステリーとして締めるのではなく、あくまで臨床によって締めた点」でした。
この部分はシナリオに独自さがあってよかったと思います。
ただし、まだ登場していない人格と会ったことになっている場面が多く、シナリオに不整合があるのは残念でした。
●最後に
自分としてはかなり誉めちぎった部類ですが、誰もやらないのはちゃんとした理由があります。
プレイする際はCDからではなく、HDDにコピーした方がいいです。
●攻略
攻略を作成したので、今後プレイする人は役立てて下さい。
分岐表は迷った時に使うといいと思います。
※(n)と書かれているのは任意です。後の展開に関係ありません。
※END名はこちらで勝手につけました。
SAVE1
「来い」と、答える
薫を無理やり抱く
軽い診察を始める
家族の事について尋ねる(n)
SAVE2
大事な人について聞く
SAVE3
そんなこと今は関係ないと思うが--
様子を見るために彼女の言動に合わせて、優しく抱きしめる
後ろから抱きしめて、優しく胸を愛撫する
SAVE4
誤解を解く
暴れて抵抗し、薫を助けようとする
<射殺END>
SAVE1より
「今は忙しい」と答える
「帰れ!帰れ!」と追い返す
薫に「お前もここにいろ」と言う(n)
「どうしたんだ?」と聞く(n)
SAVE5
薫にとりあえず、改めて来るように勧める
薫が戻ってこないので、病室へ様子を見に行く(n)
SAVE6
「美沙」に声をかけて、誘う(n)
<淫乱END>
SAVE6より
薫に「美沙」に奉仕するように命令する
CG回収
SAVE2より
両親について聞く
堪らなくなって、抱きしめる
荒々しく、胸をもみしだく
SAVE7
無視をする
<洋子END> スタッフロール有り
SAVE2より
兄弟について聞く
話を合わせる
仕方なく、話を合わせる
「美沙」を抱きしめる
「美沙」の名を呼ぶ
SAVE8
「さち」の話を聞く
<人格分裂END>
SAVE8より
鎮静剤を打とうとする
拘束衣を着せ、病室に運ぶ
SAVE9
股間の拘束部を外して、立たせたまま後ろから挿入する
<放浪END>
SAVE9より
髪の毛をつかんで、しゃがませてフェラチオさせる
CG回収
SAVE3より
大事な女性だ
SAVE10
「洋子」と名を呼んで、毛布をめくる
「恭子」と呼びなおして、抱きしめる(n)
SAVE11
「涼」にその写真が問題なのか?と尋ねる
君は誰だ?と、話しかける(n)
そうだとしても君のせいじゃないと、話しかける(n)
<自殺END>
SAVE10より
「洋子」にふれて、診療室で待っていると伝えて病室を後にする
<奴隷END>
SAVE11より
「涼」の方に近付いていく
所詮無抵抗の者にしか、暴行を働けない不能者と叫ぶ(n)
<記憶喪失END>
SAVE4より
暴れて抵抗し、逆に組み敷く
とりあえず、このまま様子を見よう
<刺殺END>
SAVE5より
薫に「恭子」を入院させることを勧める
「ケイ」自身のことを詳しく聞こうとする(n)
SAVE12
「洋子」のことを話す
「ケイ」と「さち」の事を聞く(n)
「涼」に約束して抱く
「洋子」が寝ているので部屋を出て電話する
身体を横たえさせ、やさしくキスする
CG回収
SAVE12より
「洋子」のことを話さないで誤解だと諭す
<痴女END>
SAVE7より
嫌がる「洋子」を押しのけて電話に出る
薫に男を足止めして、男の父親について調べさせるように伝える(n)
SAVE13
薫を追って執務室に走っていく
「ケイ」たちの方に駆け寄る(n)
「ケイ」を抱き止め、しゃがんで身をかわす
<人格消滅END>
SAVE13より
「恭子」のいる病室に向かう
<記憶喪失END>
はじめから
「来い」と、答える
薫の相談事を聞く(n)
診療所に転院させたいと申し出る
薬を与えて眠らせる(はじめからを選ぶと追加)
薫と昔を思い出す
SAVE14
口付けして優しく抱きしめる
なぜ、あの場所にいたんだい
乖離性同一性障害の疑いがあるのでじっくり治療を進めたい、と言う
その事は薫に確認しないと話せない、と言う(n)
SAVE15
警告を無視して傍による
<純暴走END>
SAVE14より
薫を壁に押し付けて乱暴に抱く
望む通りにする
美沙のご主人様が犯人だと言う
美沙と話すことが必要だと思う
美沙が望むので調教する(n)
抱きしめて静める
親機から強引に電話を切る
美沙を抱きしめる
貴様が恭子の兄だな(n)
大丈夫か!恭子(n)
<死別END>
SAVE15より
距離を置いて、向かい合い座る
<濡れ衣END>
はじめから
「来い」と、答える
薫を無理やり抱く(n)
軽い診察を始める
家族の事について尋ねる(n)
大事な人について聞く
そんなこと今は関係ないと思うが--
様子を見るために彼女の言動に合わせて、優しく抱きしめる
身体を横たえらせ、優しくキスをする
誤解を解く
「純」だけでも逃がそうと、彼女の方ににじり寄り覚醒させる
「?」を抱き起こし傷の手当てをする(n)
「愛してる」と囁く(n)
<TRUE END>(はじめからを選ぶとCG追加)
分岐一覧表(記号の先に分岐します)
@1順目
DAY-1
○「来い」と、答える ▲「今は忙しい」と答える
○薫の相談事を聞く ○薫を無理やり抱く(回収)
DAY-2
▼診療所に転院させたいと申し出る ○軽い診察を始める
DAY-3
○自分の事について尋ねる 家族の事について尋ねる(任意)
DAY-4
DAY-5
○大事な人について聞く ★両親について聞く ◇兄弟について聞く
○そんなこと今は関係ないと思うが-- ◎大事な女性だ(DAY-5終了) ○昔のつれだよ。それが?(DAY-5終了)
○様子を見るために彼女の言動に合わせて、優しく抱きしめる 冷静に対応し、洋子に服を着せようとする(DAY-5終了、◎DAY-6へ分岐)
○後ろから抱きしめて、優しく胸を愛撫する(回収) 身体を横たえらせ、優しくキスをする(回収)
DAY-6
○誤解を解く +暴れて抵抗し、逆に組み敷く
DAY-7
○「純」だけでも逃がそうと、彼女の方ににじり寄り覚醒させる 暴れて抵抗し、薫を助けようとする(回収,END)
○「?」を抱き起こし傷の手当てをする 拳銃で「?」を撃つふりをする(任意)
DAY-8
○抱きしめる 「愛してる」と囁く(任意,END)
≪初回にこのENDを攻略すると結婚式のCGが回収できない≫
@2順目
DAY-6
+暴れて抵抗し、逆に組み敷く
DAY-7
とりあえず、このまま様子を見よう(回収,END) 催眠誘導で過去に遡る(○DAY7へ)
@3順目
DAY-2
▼診療所に転院させたいと申し出る
≪選択肢が追加されていればDAY-3Aへ、それ以外はDAY-3Bへ≫
DAY-3A
寝つくまで傍にいよう(DAY-3A終了) ▼薬を与えて眠らせる(追加選択肢)
▼薫と昔を思い出す 薫に指示を出して一眠りする(DAY-3A終了)
☆薫を壁に押し付けて乱暴に抱く(回収) ▼口付けして優しく抱きしめる
DAY-3B
倒れていた女は誰だい(○DAY-4へ) ▼なぜ、あの場所にいたんだい ▼犯人の顔を見たのかね
DAY-4
▼乖離性同一性障害の疑いがあるのでじっくり治療を進めたい、と言う とりあえず、彼女の記憶を取り戻すことが先決だ、と言う(○DAY-4へ)
▼君はそんな事を気にしないで、治療に専念するんだ、と言う その事は薫に確認しないと話せない、と言う(任意)
警告を無視して傍による(回収,END) 距離を置いて、向かい合い座る(回収,END)
@4順目
DAY-3A
☆薫を壁に押し付けて乱暴に抱く
☆望む通りにする(回収) 催眠治療で眠らせる(CGなし)
DAY-4
☆美沙のご主人様が犯人だと言う 涼は事件の犯人を知っている(○DAY-5へ)
DAY-5
☆美沙と話すことが必要だと思う(回収) 恭子は事件の犯人を知っている(◇DAY-5へ)
☆美沙からの情報を求めるため、話を合わせる 美沙が望むので調教する(任意)
DAY-6
DAY-7
☆抱きしめて静める 鎮静剤をうつ(◎DAY-8へ)
☆親機から強引に電話を切る 美沙から受話器を奪い取る(DAY-7終了)
☆美沙を抱きしめる(回収) 薫に今の電話を伝えるため、受話器を手にする(DAY-7終了)
DAY-8
☆貴様が恭子の兄だな 貴様が連続殺人の犯人だな(任意)
☆大丈夫か!恭子 大丈夫か!美沙(任意,END)
@5順目
DAY-5
★両親について聞く
★堪らなくなって、抱きしめる ●ふざけるな、と言って病院着を投げて渡す
★荒々しく、胸をもみしだく(回収) 身体を横たえさせ、やさしくキスをする(回収)
DAY-6
無視をする(回収,END) ★嫌がる「洋子」を押しのけて電話に出る
★薫に男をすぐに連れてくるように伝える 薫に男を足止めして、男の父親について調べさせるように伝える(任意)
DAY-7
★薫を追って執務室に走っていく(回収) 「恭子」のいる病室へ向かう(回収,END)
★「ケイ」たちの方に駆け寄る 「薫」に駆け寄る(任意)
★「ケイ」を抱き止め、しゃがんで身をかわす(回収,END) 突き飛ばされた「ケイ」を避けて、「?」と相対する(CGなし,END)
@6順目
DAY-5
●ふざけるな、と言って病院着を投げて渡す
●薫には誤解だと言い張る とちりながらも、これは新しい治療法だと説得を試みる(任意)
DAY-6
●催眠誘導で「恭子」を呼び出そうとする 催眠誘導して「涼」を呼び出して養父のことを訪ねる(任意)
(任意,★DAY-7へ)
@7順目
DAY-5
◇兄弟について聞く
◇「恭子」と呼び続ける ◇話を合わせる
◇あくまでも「恭子」と呼び続ける ◇仕方なく、話を合わせる
◇あくまでも「恭子」と呼び続ける ◇「美沙」を抱きしめる(回収)
▽あくまでも「恭子」と呼び続ける ◇「美沙」の名を呼ぶ(回収)
△鎮静剤を打とうとする(父親⇔涼) ◇「さち」の話を聞く(回収,END)
@8順目
DAY-5
▽あくまでも「恭子」と呼び続ける
▽あくまでも「恭子」に落ち着けと言い続ける 「さち」の名を呼ぶ(任意)
△鎮静剤を打とうとする 「さち」の話を聞く(以下同)
@9順目
DAY-5
△鎮静剤を打とうとする
△拘束衣を着せ、病室に運ぶ 薫に電話をし、すぐに来るように言う(◇DAY-5へ,END)
DAY-6
股間の拘束部を外して、立たせたまま後ろから挿入する(回収) 髪の毛をつかんで、しゃがませてフェラチオさせる(回収)(END)
@10順目
DAY-5
◎大事な女性だ
DAY-6
◎「洋子」と名を呼んで、毛布をめくる 「洋子」にふれて、診療室で待っていると伝えて病室を後にする(回収,END)
◎「恭子」と呼びなおして、抱きしめる 「恭子」と呼びなおして、やさしくキスをする(任意)
DAY-7
DAY-8
◆「涼」の方に近付いていく ◎「涼」にその写真が問題なのか?と尋ねる
◎君は誰だ?と、話しかける 「涼?」と話しかける(任意)
◎君は犯人じゃないと、話しかける そうだとしても君のせいじゃないと、話しかける(任意,END)
@11順目
DAY-8
◆「涼」の方に近付いていく
◆所詮無抵抗の者にしか、暴行を働けない不能者と叫ぶ 涼に「負けるな、そんな屑に何れても関係ない!頑張れ!」と叫ぶ(任意,END)
@12順目
DAY-1
▲「今は忙しい」と答える
▲「しょうがねえなぁ」と言いながらも受け入れ相談に乗る 「帰れ!帰れ!」と追い返す(回収)
DAY-2
▲薫に「お前もここにいろ」と言う 薫に「治療を始めるので席を外してくれ」と言う(任意)
▲「どうしたんだ?」と聞く 薫に「薫、怖がっているから止めろ」と言う(任意)
■薫に「恭子」を入院させることを勧める ▲薫にとりあえず、改めて来るように勧める
DAY-3
▲薫が戻ってこないので、病室へ様子を見に行く 改めて、薫や「恭子」とどうやって間違いを起こそうか、と考える(任意)
「美沙」に声をかけて、誘う(回収) 薫に「美沙」に奉仕するように命令する(回収)(END)
@13順目
DAY-2
■薫に「恭子」を入院させることを勧める
DAY-3
■「ケイ」に「さち」の父親のことを詳しく聞こうとする 「ケイ」自身のことを詳しく聞こうとする(任意)
DAY-4
■「洋子」のことを話す 「洋子」のことを話さないで誤解だと諭す(回収,END)
■「恭子」のことを聞く 「涼」のことを聞く 「ケイ」と「さち」の事を聞く(任意)
■「涼」に約束して抱く(回収) 「涼」を諭して抱かずに拘束する(●DAY-5へ)
DAY-5
「洋子」が寝ている部屋で電話する(●DAY-5へ) ■「洋子」が寝ているので部屋を出て電話する(回収)
荒々しく胸をもみしだく(★DAY-5で回収済) 身体を横たえさせ、やさしくキスする(★DAY-5で回収済)
(任意,★DAY-6へ)