【タイトルの内容をそのまま形にした幼なじみ先生とのイチャラブ抜きゲー】
【総合評価】76点
【シナリオ】12/20点【原画】7/10点【音楽】4/10点【キャラ】9/10点【声優】10/10点【エロさ】34/40点
幼なじみで教育実習生のお姉ちゃん先生と、内緒で始まる背徳感たっぷりの関係を描いた、まさにタイトル通りの王道イチャラブ抜きゲー。
教育実習生×お姉ちゃん×幼なじみという「男の夢」を一身に背負ったヒロインとの、秘密の甘々関係が味わえる一作。
★良かった点
まず本作の最大の強みは、「幼なじみ」「年上」「教育実習生」という三拍子が揃ったヒロイン設定に尽きると思う。
これだけでも刺さる人には強烈に刺さるのに、CV綾音まこの演技がその魅力を何倍にも引き上げてくれている。
特にHシーンでの声の艶っぽさは圧巻で、購入の決め手だった。
笑い声や照れた時のリアクションも非常に可愛らしく、モブにCVが一切無いこともまったく気にならないレベルだった。
特筆すべきは、周回前提の構成が上手く機能している点。1周目では分からなかったヒロインの内面が、2周目以降で徐々に明らかになっていき、3周目ではついに「きーちゃん視点」が解禁。彼女が最初からやたら積極的だった理由や、周囲の友人関係と比較して焦りを感じていた背景など、プレイヤーにとって新たな理解が加わることで、物語全体がより立体的に感じられるようになる。ルート構成の工夫としては非常に丁寧で、単なるループではなく“感情の積み重ね”を感じられる構成が良い。
また、軸となるシナリオは共通していながらも、微妙にセリフや展開が変化するため3周しても飽きずに読める工夫がされているのも嬉しいポイント。
プレイヤーを飽きさせず、繰り返しプレイを促す構造がしっかりと作られていた珍しいタイプの抜きゲーだった。
さらに、今回はFANZAで500円というセール価格で購入できたこともあり、価格以上のボリュームと満足感を得られた。Hシーンのシチュエーション数も豊富で、ワンパターンに感じさせない工夫もあり、コスパの高さはまさに破格と言える。
★悪かった点
一方で、Hシーン以外のビジュアル面がやや弱い点は惜しい部分。
特に日常シーンではスチルがほとんどなく、せっかくのデートイベント──たとえば映画を観て感動して泣く場面や、ケーキバイキングを楽しむ場面など──がテキストと立ち絵だけで進行してしまうのは物足りなさを感じた。これらのシーンにも1枚でもスチルがあれば、よりキャラクターへの感情移入が深まったと思う。
また、BGMや主題歌に関しても印象が薄く、耳に残る曲がなかったのは少し残念。特に主題歌は、作品のトーンと合っておらず、雰囲気の導入としてはやや失敗していたように感じた。
効果音（SE）についても、「ヌチュ」や「シュ」などの擬音テキストを視覚的に入れてくれるのは面白い試みでありながら、肝心のSEが鳴らないシーンがあるのは不自然。これがしっかり鳴っていれば、より没入感の高いシーン演出になっていたはずだし、アニメーションがあればより完成度が増していたと思われる。
惜しい点はあるが、それでもコンセプトに惹かれた人には十分におすすめできる作品には仕上がっている。