この作品が未だに名作として名高い理由が分かった
システム面は、バックログで音声が再生できない、セーブ数が27しかないなど不満は多い。
グラフィックも絵が古いのはどうとも思わないが、CGの数が少なすぎるのが気になった。
特に長く、行動範囲の限定された共通ルートでのCGの少なさはややきつかった。
BGMは決して悪くはないが、感動系BGMが主題歌とED曲のアレンジしかなかったのも残念。
こういった感動シーンが多い作品ではボーカル曲に頼らない多様な曲が欲しかった。
このように不満を書き連ねましたが、それでも100点をつけてしまうのはそれを存分に上回るシナリオの良さがあったということです。
現実的な話かといわれると非現実的な要素も多い作品ではありますが、心理描写の細かさ、現代社会にもそのまま通じる話の展開から説得力を強く感じ、物語世界に引き込まれます。
共通ルートが非常に長く、個別ルートは2~4時間で終わりますが、良い意味で主人公とヒロインだけの話にならず、一つ一つのルートの満足度は非常に高かったです。
正直自分はSF要素があったり、ファンタジー世界であったり、またはKey作品のような独特な非現実世界が構築されている作品で、さらにtrueルート、オーラスエンドがある作品の方が好きなのですが、扱いに差のない個別ルートだけでもここまでレベルの高いと100点を出すしかない、そう思えた作品です。(後日得点見直しで99点に)