ErogameScape -エロゲー批評空間-

ysm0624さんの木洩れ陽のノスタルジーカ -Raggio di sole nostalgico-の長文感想

ユーザー
ysm0624
ゲーム
木洩れ陽のノスタルジーカ -Raggio di sole nostalgico-
ブランド
STREGA
得点
82
参照数
1113

一言コメント

ライターの過去作同様、優しげな雰囲気が常にあり、どこからか心の温まる物語はたまらないなあ、と感じざるを得ない作品だった。特に今作はラストエピソードがあるおかげで、読後感の良さは最高レベル。最近になって『英国王のスピーチ』を見たけどちょっと感慨深い。とはいえ個別ルートの失速感は相変わらずだし、今作の場合、明らかに掘り下げの足らないサブキャラが多く、完成度は今一歩。個人的にはかなり好きな作品なのに、この程度の点数しか付けられないのは非常に残念だ。あと、意外な程エロかったのは良かった。それにしても今作だけでブランド解散、公式サイト消失って…

長文感想

公式サイト消失と聞いて、どうでも良いことを思い出したので一つだけ。

おとボク2では豊富な語彙を用いて格調正しい日本語を使おうとしている作品っぽいのに、序盤の史のシーンで「独壇場(どくだんじょう)」という言葉が使われていたのにがっかりしたが、今作の公式サイトの一姫のキャラ紹介には正しく「独擅場(どくせんじょう)」と書かれていた。
誤変換は考えにくいので、おとぼく2から今作の間に嵩夜あやが学んだのか、それとも他の人が書いた部分だったのか。

今となってはあれ程広まってしまった「独壇場」を完全な誤用とすることはできないし、いちいち批判するつもりもないが、どのエロゲを見ても「独壇場」ばかりで「独擅場」と正しく使っているエロゲを他に見た記憶はない。

本当にどうでも良い些細な話だけど、嵩夜あや作品には「独擅場」の方が似合うよね。