超高校級の才能を持つ高校生たちが一定の空間に閉じ込められ、脱出のために殺し合い、そしてクロを指摘するための学級裁判を強いられるシリーズの2作目。前作よりボリュームも増えたし全体的にパワーアップした印象。ただし前作プレイは必須。
前作と比べると最初の方からなかなか複雑な事件が起こり、学級裁判も長くなり、当然推理の難易度も高くなっている。誰が犯人なのか、どういったトリックなのかは学級裁判の終盤まではっきりとしないことが多いので、緊張感をもって楽しめた。まあ学級裁判前の段階でそのぐらい気づけよと思うこともいくらかはあったが、事件の根幹部分までは分からないので問題とするレベルではないだろう。キャラクターのイカレ具合や下ネタも増している印象だがエロゲーマーとしてはこれもまた問題ではない。前作の補完もきっちりとしているので、前作が気に入った人は是非プレイすべきだと言える作品だと思う。
ただし、新規プレイヤーにはまったくおすすめできない。情報を見ると、キャラも舞台も変わっていて新規でも大体は楽しめそうに見える。実際事件と学級裁判だけなら中盤までは楽しめるとは思う。ただこのゲームはサバイバルゲームにおける学級裁判が売りではあるものの、それだけではなく意外にストーリー性が高いゲームである。超高校級の才能を持った高校生たちが殺し合いをさせられた背景には実はとんでもない設定が隠されているのであるが、それが終盤になって明かされたのが前作であった。そして今作ではそのとんでもない設定が序盤からストーリーにしろ事件にしろいろいろと関わってくる。そのために、一つ一つの事件として見ようとするとどうもすっきりしない部分が出てきてしまう。また、序盤から前作の重要なネタがあっさり暴露されるし、終盤には完全なネタバレがある。前作をプレイした人を狙ったミスリードもいくつかあるし、ラストはさらにとんでもない設定が来て新規では理解が追い付かないだろう。まあストーリー一本でノベルゲーとして考えたならばあまりに展開が突飛すぎてどうかなと思うのだけど、良くも悪くもストーリーの存在感が大きすぎるのでプレイするならば絶対に前作からすべきである。
個人的にはエロゲばかりやってた中で気まぐれにプレイしてみたらエロゲ以上に熱中してしまったシリーズ。もうモノクマの声はモノクマとしか思えない。エロゲに飽きたらこういうゲームをしてみるのもいい…と思うよ。