これをやるとEver17って凄かったんだなと思う。
各ルートはまさにギャルゲーといったありきたりで陳腐な展開を多く見せられる。そして原作のInfinityの最終ルートだったいづみルートでは、なんだこれはwwwと思わざるを得ないオチが来る。これだけで終わっていたら発狂モノ。Never7で追加されたいづみキュアルートでは補完されているけれど、謎が解けるカタルシスはなくはないが大したものではなく、叙述トリックもくだらないレベル。
Ever17は高評価しつつも神ゲーとまでは思っていない自分だけど、このNever7をプレイするとその凄さが分かる。Ever17につながる素質は見えるけど、これだけ荒い作品からよくEver17のレベルまで持って行ったなと思う。
あと主人公にも何かと問題があると思う。ヒロイン一人ひとりの問題解決に必死で頑張るが、直情径行で誰にも相談せずにすぐ突っ走る、という主人公は典型的なタイプとしてまあ許容できるのだけど、本作の主人公石原誠はあまりにも不真面目である。他に何か打ち込んでいるということもないのに大学の授業にほとんど出席せず、当然単位が不足するがなんとか進級させてもらう。ゼミの説明会にも出ていないのでそもそも自分が所属することになったゼミの教授の名前さえ知らない。物語の大筋としては問題ないけど、ここはどうにかならなかっただろうか。トリックの為だとしても他に方法は考えられたのではないか。これでは優夏や沙紀はこんな男と結ばれて将来大丈夫なのかと心配してしまう。
結論としてシリーズファンとして網羅したい人以外は今更プレイする価値はあまりないと思う。まあ今は亡き川上とも子さんの酔っ払い演技や、マイメリを彷彿させる松岡由貴さんの演技は見物なので、そういう目的もあるならプレイする価値はあるかな、とは思うけど。