F&Cからここまでの作品が生まれるとは。
正直期待していませんでした。なんで購入したのかも分からないくらいです。
なんとなく手にとってみた感じです。
まず、主人公である遥彼方の生き様に惹かれました。と同時に彼の生き方は悲しすぎるとも思いました。自分は辛い境遇にあっても、他者にはそれは許さない、自己犠牲的な考え方は、私にはとても美しく、気高く、そして悲しく映りました。
佐倉ルートでは、彼方は何が何でも、この考えを貫き通します。そして最後まで突き放します。しかし彼方は気づいていなかった。佐倉の強さに。そして佐倉を悲しませたくないが為に、取ってきた言動は間違っていたということに。
これから彼方と佐倉は、寄り添って過ごしていくのだろう。時に一人になった際には、運命の理不尽さに思いっきり泣くことがあるのかもしれない。しかし、最期の時まで佐倉は彼方に一生分の思い出を、与えてもらえるのだと思います。佐倉は別れの瞬間、笑えるのか、それとも泣くのか、分かりません。