今やっても面白いと思う。ゲームならでは手法を取り入れたノベルゲームやアドベンチャーの先駆け的作品
当時のプレイを思い出して…
一応ミステリーのジャンルになるんだと思う。探偵と内閣調査室の諜報員二人の視点が切り替わるハードボイルドな一人称の作品。
このゲームの良い所はドキドキやワクワク感を味わえる冒険している感覚が味わえること。
今のゲームでもこういう先の見えないワクワク感と言うゲームが減っている。
ゲームも小説も一番の面白さはここだと思っている。意外な展開。ついつい読んでしまうシナリオ。
小次郎側とまりな側両方共、最後まで飽きさせなかった。
ただ当時はミステリーマニアだったので最後のエンディングには納得が行かなかった。
なんせ読者側の推理がまったくできないのだから。
これらはミステリー小説でも同じであって、叙述トリックなど展開を楽しませるのが目的で、読者の犯人を推理する楽しみに主眼を置いている作品とは違う。
でも何回かプレイして考えが変わった。なんせプロットや設定がしっかりしていて一人1人のキャラに深みを持たせているのが凄いと思った。このゲームをしなかったら自分も文章創作などをしていなかったと思う。
魅力的なキャラ。一人ひとりの人生観や立ち位置の違い。
作者の書きながらの後付けの設定と思われるものまで全部、綿密なシナリオを詰め込んでいて尊敬できるものだった。
続編が出ているが、結局菅野(剣之)氏しか書けないシナリオであって、このシナリオで全部完結しているのがわかる。
とても面白いゲームだった。