人間関係の複雑さと喜怒哀楽を書いたゲーム。メッセージは色々あるがシナリオ的には重い。演出とテキスト、シナリオは突出している。これまでの丸戸氏の娯楽を求める人には地雷の可能性。そうでない人にとっては最高かも
スタートから春希ら人物らの境遇がかなり重い状態なのでいきなり合わない人もいると思う。
三角関係を扱った作品の中でも、ドロドロ具合がヘヴィーだと思う。それを楽しめるかどうかで評価が変わると思う。
どのそうに需要があったのかLeafに聞きたいと感じた。良い作品=売れる作品じゃないのを身をもって示してる。
面白いけど、春希がうつ度MAX状態から始まって、曖昧な態度や行動をとるので許せない人には許せないだろう。
ShoolDaysのようなライトな三角関係じゃないので、深みにはまってシナリオを読むと欝になると思う。
前作の美咲さんルートで投げた身としては、伏線回収はきちんとしてるので良いと思う。
なんせ美咲さんを好きになってから親友にそのことを明かさない。
このシナリオでも春希は言えばいいことを言わない。言えない。わからない。と言ったことが多い。
それが面白くさせている要素だと思うけど、はたして今のユーザーはついてくるのかと疑問に感じた。
設定は凄い。春希や周りの人間の行動にすべてに理由がある。
>小春
過去の青春時代。それにしても大丈夫かこいつら。この二人カップルそろって、ここまで周りを考え過ぎたら欝病にならないか?と本気で心配してしまう。春希の周りの人間はできた人間らで羨ましい。小春の周りも約一名と雪那の弟以外はできた人間。とにかくプレイ最中も人生や考え方に、考えに考えたりして非情に精神力を消費してしまった。前作の美咲さんルートに耐えられなかった自分がやったら、どう思うんだろう。最後にハッピーエンドで終わっているから、一応は面白いとかんじるのだろうか。とにかく春希らは、こんな状態になったら人間関係めんどくさくなっちゃわないか? 逃げちゃってもよくないか? 小春が途中で潰れてしまうシーンがあるが、恋愛経験が少ないせいか共感しにくかった。だが心を揺さぶられるシーンが多かった。春希も小春も超人だ。おせっかいだが礼節をわきまえてるし、自分の意見を押し付けたりしない。だからヤバイんだよ。絶対、欝になるって。二人の人生が心配。それくらい感情移入できた。最後の雪那とのシーンは泣ける。
>千晶
White Albumの美咲さんルートの現代版と言う感じ。Leafのお約束ネタが入っていてファンが楽しめるようになってる。
千晶みたいなキャラが好きか嫌いかで評価が変わると思う。とりあえず自分は面白かった。
すべて計算したり演技だったりするが、恋愛や人間関係は演技できるものじゃないというメッセージがあった。
付き合いやすい友人は作られていて、でも、本当に好きになってしまって、という過程が良かった。
丸戸氏は本当、超人を書くのが上手いと思う。演劇のシーンがチープさが残るのは計算ずくなのだろうか。
前作の過程を演劇にしてるがそれが千晶の想像上で書いたものであるのと二次創作もどきになっていて余計にチープさが目立つ。
だけど最後の千晶の演技のメッセージで雪那の心を真似るシーンがじーんときた。ただ、なぜ雪那を振るのかだけが共感しにくかった。
それ以外はかなりのでき。
>雪菜・かずさetc
雪菜トゥルーがこのゲームの本当のエンドだと思う。三角関係もライトなのかヘヴィーなのかわからないくらい不思議な感じだった。
曜子の泣くシーンが一番心に残った。本来、曜子のように生きたほうが人生は楽なはずなのだが、かずさは不器用なのでできない。
そこがかずさの魅力的なところでやっかいなところでもある。そういうところが個人的にヒロインの中でかずさがダントツで好きな理由。
雪菜もいろいろな面で良いと思うが、かずさの方が魅力的だった。生活能力が弱いが突出した能力があり、環境も超特殊。
他のキャラももの凄く魅力的なのはいつもの丸戸氏どおり。そして魅力的な三角関係。
それにしてもこのゲームは、感情移入するなら間を置きながらしたプレイした方がいいと思う。