一種の完成された作品
大鑑巨砲主義を掲げるアダルトゲームブランドエウシュリー。その中でも高い評価のマイスターシリーズ三作目の本作。
封印された女神を目覚めさせた主人公が、女神の力で動く城砦と共に遥か北にある立ち入りを禁じられた聖地、「神響の霞廊」を目指すと言う物語。
本作は過去のマイスターシリーズを参考に改善すべき点は直し、好評な部分は取り入れると言うノウハウを生かした作りなのが特徴。
シナリオを見ると、明確な目的が無かった前作神採りアルケミーマイスターとは違い、「失われた肉体を取り戻す」と言う目的のあった初代姫狩りダンジョンマイスターの様に、「神響の霞廊へ向かう」と言う一つの目標を最初から立てており、それを元に物語が動いている。
何か困難にぶつかる度にそれを解決し、一見絶望的な状況でも諦めず解決策を見つけ出す展開はカタルシスを感じて気持ちが良い。
また、ヒロインである女神フィアは記憶を失っているのだが、物語が進むに連れて少しずつ情報が集まっていきその正体が明かされていく。何も知らない状態から断片的な情報を得て推察していく流れは主人公達とプレイヤーの情報量を同じにして没入感を高める事に繋がっている。
過去作では仲間同士の会話は少なく、本筋の物語にはメインヒロインしか殆ど関わらなかったりしていたが、メインシナリオに仲間達が絡んだり、仲間同士のやり取りが増えたりと、過去作で物足りなかった所が改善されている。
城砦を皆の居場所、つまりは家や故郷として扱いそこに住まう仲間達を家族の様に扱う事で、仲間同士の連帯感…絆も強調している。これらにより仲間への感情移入がしやすくなっているのも良い所。
個別√…と言うかエンディングの数は2種類。一つは大団円で終わるハッピーエンド。もう一つは目的を果たせず悲しい結末になるバッドエンド。
このバッドエンドが特徴的で、ハッピーエンドでは主人公達はスレスレの所を突き進んで希望を掴んでいたが、「もし上手く行かなかったら?」「絶望的な状況を前に現実的な対策を取っていたら?」と言った「もう一つの可能性」、「あり得た未来」なのがこのシナリオ。
言わばハッピーエンドとは表裏一体の関係。ただの別ルートとは言い切れない見事な構成だと思う。
声優に関しては全体的にキャラに合った声を当てられていて、演技の質も良い。
マイスターシリーズとしては男キャラにも初めてボイスが付いたのは嬉しい。主人公のアヴァロはパートボイスだが。
男の雑魚敵にも声優が当てられるなど細かい所までしっかりしている。
特筆すべきはヒロインであるフィア役の沢澤砂羽さんの演技。明るく感情豊かな彼女らしさを十二分に表現している。
序盤では普通仲間も少なく盛り上がらないものだが、そんな事が気にならなくなる様な明るく楽しげな演技を。後半ではシリアスな雰囲気に合わせて悲しさや悲痛さが伝わってくる演技を魅せてくれる。
一方個人的にミクシュアナ役の花園めいさんの演技がちょっと悪い意味で気になった。普段は天使らしい厳格で真面目な演技を見事に演じてるのだが、特定の場面で無理に可愛い声を出そうとしてかすれ声が出たり、上ずった声が出てるのが気になった。普通の演技は良いんですけどね、普通の演技は…
今度は肝心の戦闘を見てみるが、これがまた見事なバランスに仕上がっている。
前作神採りでは多彩な属性の武器やスキルが用意され、得手不得手こそあるが大抵各ユニットの汎用性が高くなり過ぎていた。おまけにアペンドを導入すると能力値カンストは余裕、射程の長い遠距離攻撃を使えるユニットだらけとインフレしまくる結果に。
一転、今作では姫狩りの様に原点回帰し、「あえて不便」にする事で戦略性の増したバランスになっている。
具体的には以下の通り。
・各武器種毎に属性を偏らせ、ユニット毎に弱点を突ける属性を狭めている。
・能力値の成長限界を低くし、約60レベルで上限解放されるまではほぼ一定のステータスになる様に。
・武器の攻撃スキルを大幅にカット。基本自前のスキルで戦う事に。
・装飾品は一人ひとつまで装備可能。召喚ユニットは装備変更不可。
姫狩りでは成長限界が無く、ユニットの能力値の上昇具合で難易度が多少変動していた。
神採りでは進行に合わせて各属性の上位互換の武器を作っておく等、事前準備が難易度に関わっていた。
天結いでは能力値成長のランダム性を無くし、武器も数が減り一つ一つの重要性が増して使い捨てる事が少なくなった。「この敵にはこのユニットが有効だ」、「逆にこのユニットは手も足も出ない」と言った風にユニット毎の性能が尖った事で「如何にユニットを育てるか」「事前準備をするか」ではなく、「如何にユニットを運用するか」が重要になり、戦略ゲームとしての魅力がより高まった。
それと同時にどんな育て方をしても一定レベルまではある程度の強さになる為、運が悪いと能力値が低いユニットになったり、イベントを見逃して成長限界にぶち当たってもレベルを上げてしまう事で結果的に弱くなると言った現象(俗に言うヘタレ)が緩和されているのも良い改善点だと言える。
ユニット数を削った事で使われないユニットと言う物が減ったのも戦略ゲームとしてはプラスだと思う。
勿論戦略ゲームが苦手な人のために救済措置も用意されている。
武具の強化と言うシステムで、要らない武具を解体した際に手に入る「錬石」と言うアイテムを消費して、装備の攻撃力や防御力を高めると言うもの。普通にプレイしている分には新しい装備がどんどん手に入る割に錬石は入手し辛いため、常に手持ちの装備を全部強化する余裕はない。だが時間さえかければ素材を集めて武具を作っては解体を繰り返す事で錬石は手に入る。
物によっては最大強化すると装備スキルが強化されたりと意外に効果は大きいので馬鹿にならない。
戦略ゲームが苦手な人は時間をかけて素材集めをし、じっくり遊ぶ事で頭脳プレイが苦手でもゲームを進める事が出来る様になっている。
また先程述べた通り約60レベルで発生するクラスチェンジを迎えると、殆どのユニットは能力値の成長上限が解放されるのだが、今作はレベルアップ時の成長率に補正をかけるマルウェンの指輪及び首輪がストーリー上で手に入ると言う親切設計になっている。
60レベルに到達しても取り洩らしていて各ユニットがヘタレてしまうと言う流れが発生しない為ありがたい(余談だがドロップ数を増やすフール装備もストーリー上で手に入る)。
指輪と首輪を同時に装備するWマルウェン育成が出来なくなったので能力値のインフレも起こり難い。
加えて全ユニットが二回行動を素で覚える様になったので、アペンド無しでも格差が生じない様になっている。
とは言え思考停止で二回行動のスキルを装備すれば良いと言う訳では無いのもニクイ所。スキルは四つしか装備出来ないので二回行動のスキルを装備すると他の強力なスキルが装備出来なくなる。場合によっては靴自体に二回行動のスキルが付いている物を装備する必要のあるユニットが居たりもする。それを見越してか二回行動つきの靴が幾つか用意されていたりとよく考えてある。今作は移動力アップの靴があるため、二回行動の靴だけ装備していれば良いと言う訳では無いので悪しからず。
アペンドを導入しても強力なユニットこそ仲間になるものの、ぶっ壊れ性能な武器等は無くなった為神採りほどのインフレは起こらないのも良い点。
ただし神採りアペンドの様にインフレ前提として「超強力な敵が出てくるEXステージ」と言った物がなく、戦略だけでどうとでもなるEXステージしかない為やり込み勢からするとちょっと満足できないかも。
話を変えて本作特有の「結騎」と言う召喚ユニットについて解説。
結騎はイベント等で敵として戦うのだが、特定スキルを使って止めを刺すと仲間になる。
長所は
・最初から能力値の成長限界が無い。
・圧倒的なステータス。
・強力なスキルを覚えている。
・主人(フィア)の隣に出撃出来る。
と言う言わば戦闘員。
場合によってはボスですら一方的に消し飛ばすが、これがまた絶妙なバランスで、
短所は
・装備が変更出来ない。
・移動力がかなり低い。
・燃費が悪い。
・攻撃可能な属性が物理か得意属性のみ。
・多大な労力をかけて訓練しないと弱い。
・主人が戦闘不能になると結騎も戦闘不能になる。
と、メリットとデメリットがハッキリしている。確かに強いが欠点もあり、万能ではないと言う見事な立ち位置のユニットと言える。
この普通のユニットとは違う結騎達の存在が戦闘に多彩さを与えているのも本作の特徴と言える。
結騎の様に天結い独自の新要素として「防衛戦」と言う物が追加されたのだが、これがちょっと空気。
ストーリー上で何度か城砦を狙われるため、予め作っておいた敵の攻撃を防ぐ壁や敵を攻撃する装置と言った「防衛設備」を配置し敵の猛攻を凌ぐ…と言うモードなのだが、序盤の仲間が足りない期間を過ぎユニットの数が揃ってくるとあまり活躍しなくなる。
と言うのも防衛戦ではターンが経てば経つほど敵が沸き、下手に守るとジリ貧になるので速攻で敵の出現ポイントを抑えていく方が有利。防衛設備は割と自軍拠点の近くにしか設置出来ない為、こちらから進軍すると敵が設備に接触する機会自体が無くなる。その為ゲーム後半にもなると半ば空気と化す。
一応アペンドの追加マップで数ターン味方が出撃出来ないので防衛設備で敵を足止めすると言うステージもあるが、何でもいいから設置しておけば敵がそれを破壊する間にこちらが出撃できるようになるのでやはり空気。
速攻で進軍させる腕前が無かったり、戦力が整っていないため守りに徹するのなら中々やり応えのある戦闘にはなる…と思う。
単純に敵の物量を増やしてそう簡単に敵の出撃地点を抑えられない様にするとか(神採りの悪魔の饗宴地みたいに)、味方の出撃に制限を付けて少ないユニットで戦う様にすればバランスは取れていたかも知れない。
戦闘外の新要素としては、結陣と言う物が登場した。
これは神採りで工房に様々な施設を配置していたシステムの発展型で、特定の施設を一定の形になる様に配置する事で発動しHPや攻撃力、命中回避と言った能力値に補正がかかると言うもの。
肝心の使い勝手だが、結陣を発動出来る施設が終盤まで中々揃わないため、残念ながら一週目では効果は薄い。
恩恵を本格的に感じるのは二週目以降のやり込み時。施設の数も種類も潤沢になるので欲しい能力値を狙って強化できる。特に命中の補正は影響が大きく、過去作の様に攻撃を外す事があまり無くなり快適なプレイが出来る。
だが正直な所、結陣とか関係なく配置するだけで属性耐性を増やす施設の方がヤバい。一つ一つは配置すると耐性+0.1とかなのだが、沢山配置できるので最終的に全属性耐性三段階アップとか出来てしまう。敵の攻撃が殆ど通らなくなり、物防とか魔防とかそう言うのが増える結陣の存在意義が無くなるので、もうちょっと抑えても良かったのでは…
あと序盤からもっと結陣効果のある施設を入手出来る様にした方が自由度が高いと思った。
他には「装備リンク」と言い、特定の武具を組み合わせて装備する事で能力値ボーナスやスキルが使えるようになる新要素がある。今作から盾と鎧と靴が新しい装備枠として追加された事で実装されたのだが、一見性能の劣る装備でも装備リンクで他の防具より固くなったり、回避自慢のユニットが防御を捨ててより回避に特化出来たりとカスタマイズの幅が広がったので良いシステムだと思う。
ただ実用的な装備リンクの比率が重装備に偏っていたり、逆にあえて一部防具を外さなければ発動しない実用性が低い装備リンクが多かったりと、運用の幅が微妙に狭いのが残念だった。
個人的な感想だが今作では純弓ユニットの待遇が良くなっている所を評価したい。
過去作では弓ユニットは低耐久、微妙な火力、移動後攻撃不可などが合わさり進軍させ辛く扱い難いユニットばかりだった。姫狩りでは弓を使うなら魔法を使った方が強く、神採りではセラウィのような長射程攻撃こそ使えるものの特定の強化をしないと使えなかったり、覚えた後でも火力と命中に不安があったりした。
その点今作のディートヘルムは弓(弩)使いなのに重装備が可能で固く前衛にガンガン出られるし、仲間にしてすぐ四マス先まで攻撃可能なスキルを覚え、初登場マップではディートが活躍しやすい構成、主人公と同じくマップの開拓や設備の修理などが可能とかなり活躍する上使いやすい。クレール店長もニッコリの良いゲームバランスだと思う。
余談だが今までの弓ユニットは低確率でだが再行動スキルで移動後即攻撃を擬似的に再現していた。今後また弓ユニットをディートとは違った形で用意するならば、移動後その場から動けないが攻撃だけは可能になる固有スキルでも用意したらいいと思った。
全体的なシステム周りをみると、様々な改良点や新しい試みが窺える。
戦闘画面では遂にLive2Dにより立ち絵がヌルヌル動くように。正直初めて見た時は感動した。戦闘アニメに関しては既に一種の完成系だが、これ以上進化させるなら通常攻撃時と防御時、各スキル攻撃にそれぞれ別の立ち絵を用意するとかしかないと思う。ただとんでもなく手間とコストがかかりそうなので現実的では無いが。
また、戦闘開始前に戦闘アニメの表示非表示を選べたり、ターン自動送りのONOFFがターン終了ボタンの下に用意されていたり、更にはひとつ前の行動に戻るボタンが用意され事故のリカバリーや特定状況下での厳選等が容易になっている。
右クリックで開けるメニュー画面にはセーブやロード、装備の変更やユニットの確認等全ての機能を詰め込んであり、姫狩りや神採りよりも明らかに使いやすくなっている。
アイテムの管理画面では装備タブを開いた際各ユニットが装備可能な武具を自動で頭に持って来る並び替え機能が便利だった。実はこの機能自体は神採りからあったのだが、表示が小さい上に押す度に並びが変わる方式だったので気付きにくい。ぶっちゃけ全ユニットカンストさせるまで遊んでも気付かなかった。その点今作は分かり易く表示されているので最初から設定できて快適だった。
総じて「ユーザーが求めていたもの」が実装してあり、快適にプレイ出来る様になっている。
流石天秤のLaDEA体験版でセリカの必殺技待機ポーズがダサいとか言う細かい意見を聞いて修正してくれたエウシュリーは違ぇや!
戦闘パートで何もせず放置していると選択しているユニットが喋ったり、回想モードを開くとランダムでエウシュリーちゃんが時々フィアだったりアペンド入れてるとユエラになったりする等、細かい所まで作られているのもグッド。
ただし改良されてる所ばかりでは無く、何故か改悪されている所もあるのが玉に傷。
例えばユニット出撃時に出撃場所を選択する際、マウスを動かさず一回余計にクリックしてしまうと何故か出撃が取り消されてしまう。過去作では起こらなかっただけに結構ストレスが溜まる。
アイテムの所持数が999個から99個に削減されたのも残念。戦闘時に回復やドーピングアイテム使い放題なのを避ける為に所持数を落としたのかも知れないが、99個も持てる上に店で買える時点で結局薬漬けプレイは出来てしまう。
そんな事する位なら、各ユニット回復アイテムは1ターンにひとつまで使用可能と言った制限をつけた方が良いと思った。
アイテム合成の際1回で20個も素材を使う場合もあるので、この仕様変更は純粋に不便としか言いようがない。99個を超えて入手したアイテムは自動で売却される様になったのはありがたいが。
情報画面も使い辛くなっており、神採りではマウススクロールすると次ページに移動して膨大な数の情報を確認しやすかったのに、今作ではマウススクロールしても縦に少しずつ画面が動くだけで見辛い上に非常に効率が悪い。
アイテム情報画面の獲得手段の解説では「採取や採掘で手に入るか否か」、「店で買えるか」、「合成で作るのか」、「どの敵が落とすのか」と言った入手法しか確認出来ない。神採りでは「どこのマップで手に入るのか」、「この素材で何が作れるのか」と言った具体的な解説がある上、どの敵が落とすのかと言った解説ではマウスを乗せると敵グラフィックまで表示されていた事を考えると完全劣化しているとしか言いようがない。
ユニットの解説画面もわざわざドロップアイテムや出現場所をユニットの能力値等の解説と別ページにしたり、撃破数の表示を消したり、属性耐性の表示を横書きかつ通常と違うデザインで分かり辛くしたりと、地味に改悪されている。
納期が迫っていてデバッグが不十分だったのか、全体魔法の範囲設定ミスやスキル解説の誤字など細かいバグが多いのが残念だった。
大きなバグは修正されているのでゲーム進行に影響はないのが救い。
神採りの時もバグは同じくらいあったが、今作では普通に見て分かるような誤字が多い。せめて普通にプレイして気付くような所は出荷前に修正して欲しかった。
地味に消費アイテムや武器等のグラフィックが省略されたのも残念。
神採りの様にグラフィックを表示すると一つの画面に多くアイテムを並べられないのならば、マウスを重ねるとアイテムグラフィックが出る様にするとか工夫して欲しかった。奥さんこれは手抜きですよ手抜き。
その他賛否両論だと思われる様々な変更点も幾つかあるが、特筆すべきは前作と比較してやり込み要素が減少した事。
・武器熟練度の撤廃。
・ヒロインの衣装強化の廃止。
・闘技場が無くなった。
・アペンドの超高難易度マップが無い。
・アペンドの転生システムの廃止。
などなど。ただし一概に悪いとは言えず、
・武器熟練度が無くなったおかげでかなり面倒だった敵を延々と倒す作業が無くなった。
・衣装システムはヒロインがスキルを覚え過ぎる上に高過ぎる汎用性の原因にもなっていた。
・超高難易度マップ特有の、戦術ではどうしようもない能力値同士のゴリ押し勝負が無くなった。
・アペンド導入時ステータスが容易にカンストする事での個性の消失が緩和された。
と言う良い面もある。ただしその分金稼ぎや育成の重要性が落ちてしまっている。ここはプレイヤーがどう感じるかだと思う。
金が必要なイベントが無くなったり、衣装強化で金や素材を使わなくなった事で単純作業が少なくなったのは賛否両論だとは思うが、まあせめて闘技場位はあっても良かったような気もする。
今回予約特典のアペンドでは姫狩りダンジョンマイスターから何度も出張している皆の人気者リリィと、天秤のLaDEAから盗獅子ヴァレフォルが。別売りのグアラクーナ城砦拡張パックからは神採りアルケミーマイスターからヒロインのユエラが参戦したのはかなり嬉しかった。
過去作のキャラを使えると言うのはファンからしたらかなり嬉しいので、是非ともまたやって欲しいと思う。過去作のネタを拾ってくる作品愛もエウの特徴だが、リリィのスキルに「ぞんびあたっく」が用意されていたのはちょっと笑った。でも今作のシステムと噛み合ってないので産廃なのはご愛嬌。
オープニングは佐咲紗花さんによる物語に合った格好良い歌と、Live2Dとアニメーションを駆使した見事な映像によって素晴らしい出来となっている。一見エロゲとは分からないこの格好いいOPは何度観てもたまらない。
OPはエロゲの言わば顔であり、それがどんな作品かと言うのを表していると思うので力を入れてくれるのは嬉しい。
以下良い所
シナリオが過去作より明らかに良い
フィア役の沢澤砂羽さんの名演技
戦略性の増した戦闘バランス
ヘタレやインフレの抑制
戦闘アニメーションの進化
OPが非常に格好良い
システム周りが全体的に快適に
以下悪い所
新要素の調整不足
システム関連に過去作より劣化した部分がある
やり込み要素の減少(あくまで前作に比べて)
細かい誤字と言ったバグが多い
まとめると、全体的に過去作より進化した神ゲー。
使えないユニットと言う物が存在しなくて、万遍なく運用するのが楽しかった。
個人的にミケユが運用していて面白かった。死に易いとの事で身代わりだるまとか覚えるけど、配置に気を付ければまず死なないしスノラ装備させると火力出るからかなり強い。
でも一番好きなのはロズリーヌちゃん。何だよゴスロリ巨乳って…ギャップ萌えかよ…
姫狩りと違って魂が擦り減る程厳選しなくて良くなったのは嬉しい。成長限界を厳しめにするのは是非とも次回作でもやって欲しいなぁ。もう数千…下手したら万を突破する程セーブとロードを繰り返すのは嫌なんじゃぁ…
何にせよこんな力作を作ってくれてありがとうエウシュリー。皆もやろう、天結い!