正直神……いや悪鬼ゲー
ニトロプラスの集大成と言える名作。
密度の濃いテキストと強烈な個性を持つキャラクターが織り成すスラッシュダークアドベンチャー。
作品を簡単に説明すると、宿敵を追い求める一人の男が善悪相殺の呪いに悩み苦しみながら戦う人生を描いた作品。
良い所
・テキストが非常に凝っており、密度の高い文章が楽しめる
・戦闘描写も細かく、主人公が無双しないで頭脳的な戦いもする
・キャラクターが非常に個性的かつ魅力的で、シナリオがシリアスなのにそんなキャラクターが馬鹿をやるからより一層ギャグが映える
・序盤の伏線やネタを後で回収したりと、ただ垂れ流すだけのような無駄な場面が少ない
・OPムービーに気合いが入っていて、必見物
・作品独特の設定・世界観が魅力的
・シナリオが深く、心を動かされる。個別√の話も大きく違い、シナリオの使い回しが無い
悪い所(価値観の問題もあるので一概に悪いとは言えない点も)
・斬新な縦書きテキストなため、見難いと思う人も
・多くの選択肢を選ぶシーンでは死にゲーと化す場合も
・冒頭の章ではとある少年の話が中心なのだが、彼らと仲間のやり取りが稚拙で本編に入る前に見限る人も
・同じく冒頭の章で世界観を歴史の授業と言う形で教えられるのだが、長い上分かり辛く、歴史に興味が無い人だと苦痛に感じる(飛ばしてもやっている内に十分世界観は分かる)
・凌辱があるので苦手な人には辛い
・ヒロインの一人が歯に隙間がありそうな声優を起用していて、喋りにスースー音が混じってる。ヒロインの異常性を考えるとこの変わった声優も許せそうだが。
この作品に萌えとエロを期待する人はそもそも選ぶ作品違うと思う。
熱い戦闘や展開、主人公の苦悩、立ち塞がる強敵、残酷なまでの絶望感、そんな中のギャグ……そう言った物に興味がある人なら間違いなく楽しめる。
断言出来るがやって損はしない名作。プレイして後悔したと思う人はただその人の肌に合わなかったという個人的趣向の違いの問題だと思います。